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漢方医として腕を上げる方法

4. 漢方医学の迷信的治療

4.3. 中医学は空想的

中医学の言葉は宇宙人の言葉より難しい古代の中国人は腎臓を見たとき、それがどういう機能を持つかわからなかった。そこで想像を巡らし成長をつかさどる臓器と考えた。

年を取ると腎臓が衰え(腎虚)、黒髪が白髪になり、歯が抜け、皮膚にシワがよる。こういった想像による機能を心臓や肝臓などの他の臓器にも持たせたうえで、当時の哲学である陰陽五行思想を取り入れ、五行の木、火、土、金、水に肝、心、脾、肺、腎を当てはめ、複雑な理論を作り上げた。

何故そんな機能や理論を作り上げたかは、古代の中国人に聞いてもらわないと分からない。

便秘を治したら咳が治ったという中医学を専門とする漢方医の症例報告

現代の医療から考えれば荒唐無稽な考え方だが、現代でもそれを信じている医者もいる。

症例報告

症例報告は肺と大腸が密接な関係にあるという中医学理論を証明しようとするものだ。

大腸検査をした後、咳が出るようになったので、下剤である九味檳榔湯(クミビンロウトウ)で通便をつけてやることで咳が治ったというものだ。つまり、大腸の便秘を治すことで肺の咳という症状が取れるのだから、肺と大腸は表裏一体という中医学の理論は正しいというものだ。

こういった「風が吹けば桶屋が儲かる」といった理論を信じる人は少ないだろう。
私は中医学や日本の漢方を作り上げた先人たちの経験、症例報告、理論に深い尊敬の念を持っていて、その中には解明されてはいないが多くの有益な知識が含まれていることをよく承知している。

科学的手法しか真実を解明できない

*イメージ画像だが、足もすくむような難病を目の前にしてこういった知識が一度も役に立った経験はない。

むしろ山本巌先生から教えられた処方や理論、さらには自分が作ってきた丸薬を用いることで、闇の中から一条の光が落ちてくるような感覚で病気が改善することを何度も経験した。やはり最終的には漢方医学も薬物と人体の反応であり、科学的精神を持って病気に対応していかねばならない。

最後に世界最高峰の漢方医学の総本山である北京中医学院の卒業者の反論も載せておこう。

「日本で知られている中医学理論は基礎の基礎のようなもので、専門的なものはない。中医学院では傷寒論、温病論といった様々な古典も学んでいく。日本で知られている中医学基礎の理論だけを学んでいるのではない。」

このことに注意を喚起しておきたい。

「漢方医として腕を上げる方法」目次

1. 日本の漢方の悲惨な現状
  1. 1.1. 漢方の故郷 中国(2016.12.01)
  2. 1.2. エキス漢方の投与量はどうして1日7.5gなのか?(2016.12.15)
  3. 1.3. 保険漢方医は7.5gを超えて投与した経験がない(2017.01.01)
  4. 1.4. 漢方の理論を勉強しても腕は上がらない(2017.01.15)
  5. 1.5. 大学で保険の漢方外来をすることほど恥ずかしいことはない(2017.02.01)
2. 腕をあげるための2つの原則と1つの道具
  1. 2.1. 漢方理論を臨床に持ち込まないこと 1つめの原則(2017.02.15)
  2. 2.2. 生薬の薬能は処方の中で変化する 2つめの原則(2017.03.01)
  3. 2.3. 丸薬(丸剤)を生薬解析の道具として使う 一つの道具(2017.03.15 )
3. 漢方医はどういう方法で腕を上げてきたのだろう?
  1. 3.1. 漢方で特許を取ることは出来ない(2017.04.01 )
  2. 3.2. 華陀(かだ)はどうして名医になったのか?(2017.05.01)
  3. 3.3. 秘伝への誤解(2017.06.01)
4. 漢方医学の迷信的治療
  1. 4.1. 漢方メーカーの宣伝にのせられるな(2017.07.01 )
  2. 4.2. 日本漢方より西洋医学の病理学が大切(2017.08.01 )
  3. 4.3. 中医学は空想的(2017.09.01 )
5. 創薬の具体的な方法(独自の丸薬作り)
  1. 5.1. 未知の学問は整理と分類が大切~葛根湯の解析を例に(2017.10.01)
  2. 5.2. 漢方薬に西洋薬の分類を当てはめて利水薬を作る(2017.11.01)
  3. 5.3. 瘀血の考え方と分類(2017.12.01)
最後に
  1. 創薬の楽しさ(2018.01.01)
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