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山本巌先生の漢方理念

第6回 新しい処方を作るのに必要なことは患者さんがきてくれること

肛門は肛門括約筋というリング状の筋肉によっていつも閉じられている。この輪ゴムのような筋肉が弱くなると、脱肛が起こったり便が漏れやすくなったりする。

この括約筋を強くする薬は西洋医学にはないが、漢方には補中益気湯という薬がある。
この薬はもともと城攻めに遭い、籠城中に起こった疫病を治すために作られた薬だが、括約筋を強くする作用がある。エキス漢方の通常投与量では効果は見られないが、2倍から3倍量投与すると脱肛に効果がある。

開発して作成した漢方丸薬この10種類の生薬から構成される補中益気湯の中で、筋肉を強くさせる作用である升提しょうてい作用は、柴胡、升麻、黄耆の3つの生薬にあると言われている。
そこでこの3つをまとめた升提丸を患者さんに投与すると、確かによく効く。

でも効かない症例もある。
文献を調べてみると、「柴胡、升麻にはその作用はない。黄耆と党参(人参)の作用だ。」という四川省の陸先生の記事を見つけた。そこで黄耆と党参の丸薬を作って調べるとこれも確かによく効く。
他の文献をあたっていると、枳実が胃下垂を治すという記事を見つけた。そこで枳実丸を作り、どの組み合わせが1番よく効くかを調べている。

これは私の研究開発の一コマを描いたものだが、他にも様々な方法で新薬開発をしている。

研究開発に必要なことは何か?

研究開発に必要なことは治療困難な患者さんがたくさん来てくれることだ。
患者さんが来てくれなければ、たとえ脱肛の薬を作ったところでその比較ができない。

私の場合、山本先生が技術を教えてくれたおかげで、神戸で開業している時も患者さんの約半数が神戸市外もしくは県外で、東京の患者さんも20人ばかりいた。肛門科でもない私のところに、他の難病の患者さんに混じって脱肛の患者さんが来てくれたから薬の開発ができた。
難病の患者さんが多く来てくれなければ難病に効く薬は開発できないことは言うまでもない。

処方の開発には費用がかかる。たとえ薬を作ったとしてもそれが効かなければ捨てなければならない。効くかどうかを確かめるために患者さんの承諾を受けた上で、無料で患者さんに出すことも多い。そうなると1つのよく効く処方を作るのに最低でも数十万はかかる。
無論、自費診療でしかできないことだ。

丸薬の優位性

生薬をもち米の粉などで固めて丸薬を作る。
最後の仕上げとしてシェラックというコーティング剤を塗る。カイガラムシの分泌液を精製した天然素材だ。無論、体に害はない。天然のニスで木材の表面のコーティングにも使われる。水や空気を完全に遮断し、酸やアルコールにも溶けないから丸薬は長期に保存できる。
升提丸なども一度作っておけばいつでも使うことができる。

それに比べ煎じ薬で新しい処方を作るのは極めて困難だ。
手間のかかる煎じ薬は嫌われて飲み続けてくれる患者さんは少ない。単味の煎じは飲むことが不可能だ。おまけに維持管理が大変だ。
さらに煎じ薬は自由度が大きすぎるので、試したい処方は予製剤にして真空パックにでもしとかないとうっかりすると出し間違ってしまう。

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