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山本巌先生の漢方理念

第1回 第3医学研究会

山本先生は生前、よくこう言っておられた。
「誰も俺に教えてくれない。みんな俺から知識を持っていくばかりだ。」

山本漢方を勉強する第3医学研究会という勉強会がある。
この会は2001年に山本先生が亡くなってからも現在まで続いているが、本来のこの会は、山本先生がよく効く処方を教えるから、弟子たちが、それを使った症例を集めてさらにより良い処方を作っていこうという目的で設立された。

設立当初、私は【食道静脈瘤破裂の患者に胃チューブから田七末を10g入れることで止血に成功した】という症例を発表したが、その後、数名の弟子を除いて誰も発表をしなかったため、その後は山本先生の単独講演会という形になった。

設立当初から「この会は山本先生に喋らせるために作るのだ。」と言う年配の弟子もいたぐらいだから、山本先生の理想と弟子達の思惑は異なっていたと言っていい。

山本先生は自分の漢方を発展させる弟子が欲しかった

ある時、山本先生は緑内障の患者に越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう) が効くと教えてくれた。膝の悪い患者さんに越婢加朮湯を使っていたところ、緑内障を患っていたその患者さんの眼圧が下がったことから得られた知見だった。

当時、私は鐘紡記念病院の漢方外来にいたので、眼科の先生と一緒に緑内障の研究を始めた。
目によく使われる八味丸や五苓散などと比較してどの漢方処方が一番眼圧を下げるかを研究して論文にした。この研究は大手新聞に取り上げられ、数多くの緑内障の患者さんを診ることができた。

この報告を聞いて、山本先生は大変喜んでくれた。山本先生ひとりでは漢方の科学化をすることは困難だから多くの弟子たちによって漢方を科学化していきたいというのが先生の願いだった。
その後も温服(おんぷく)の重要性について論文を書き、山本先生との共著で東洋医学会雑誌に発表したりしてきた。

山本先生の臨床

私が山本先生のクリニックを見学するようになった1986年頃、坂東先生は徳島から週一回飛行機で見学に来ていた。福冨先生は九州の柳川から片道5時間をかけて週に1度見学に来ていた。松原先生はその頃、山本先生に誘われてクリニックの薬剤師として就職した。
坂東先生はその後、山本先生のクリニックで働くことになったので、坂東先生と松原先生が一番山本先生の臨床を身近に見ていることになる。

山本先生は難しい患者には煎じ薬、それ以外の患者さんには保険エキス漢方を用いて治療していた。
煎じ薬のカルテは見てもすぐには理解できなかった。生薬が列記してあるだけで、おまけに生薬一字銘で書いてあるから暗号に近いと言ってもいい。
書いている本人は通導散から芒硝を除き、牡丹皮と桃仁を加えるといった具合にわかるのだが、ちらっとカルテを見ただけではまったく理解できない。

また加減の意味も分からない。使っている先生も、ひょっとしてこの生薬を加えたほうがいいのかもしれないという確信を持てずに試している場合もあるだろうから、聞けば何でも答えてくれるというわけでもないだろう。

そんなわけで、癌を治す煎じ薬は詳しく教えてもらったので理解することができたが、他の病気については詳しくはわからずじまいだった。

生薬一字銘とは

「半夏=守、附子=走、石膏=羔、大黄=虎」など生薬の名前を省略して1字で記載する方法のこと。
略字を知ってなければ理解することができない。

一般の臨床でもC0、C’、初、などの記号が使われており、何回も見学しないとそれが何かわからなかった。

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