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香杏舎ノート

第340回「魑魅魍魎(チミモウリョウ)とした薬剤師の世界」

薬局はコンビニよりはるかに多い

コンビニはアイスコーヒーや唐揚げ、ドーナツなどを、ドトールやマクドナルドなどより安く売って、お金を儲けている。つまり、そうすることで生き残りをかけている。ローソンやセブンなどの店によって違う商品を売っているのは、商品開発で別のコンビニとの差別化を図りたいためだ。

薬局の数は全国で6万2,800店もあり、コンビニの数5万6,000店を大きく上回る。薬局は魑魅魍魎とした世界だ。魑魅魍魎とは様々な妖怪や化け物の総称だ。薬局は均一の世界ではなく、こういった表現しかできないのが残念だ。

チェーン店の薬局

全国展開している薬局は調剤をしているだけではなく、様々な商品、雑貨も売っていて、健康を守るという薬剤師が本来持っていなければならない意識を感じることはない。

全国展開している薬局を覗くと、【風邪を引いた時のセット】、【お腹を壊した時のセット】といったセットに値段が付けられている。このセットはファックスで注文書として送ることも出来る。セットは、チェーン店のトップが決めたものだろうが、薬剤師はそこまで病気を画一的に診断できるのだろうかと思う。

相談薬局

個人営業の漢方薬専門の相談薬局はイスクラといった会社の作っている商品を並べて売っていて、煎じ薬の予製剤もある。薬剤師が考えて患者さんの健康を守ろうとする意欲を感じる。無論、雑貨などは置いていない。この混乱した状態を表現する適当な言葉がないため、魑魅魍魎という言葉を使っている。

あまりに違う種類の薬局が町中に存在しているのを見ると、魑魅魍魎という表現を理解できるはずだ。薬剤師の恐ろしいところは、自分たちがどんなバケモノか知らないところにある。この責任はもちろん政府にある。

文部科学省が薬局の数を増やした

以前から薬剤師の数はとても多かった。それには明確な理由がある。
元々、薬剤師の数は世界的にみても多かったのだが、女子大の人気が落ちてきたときに、医療系の学部を作り、人を集めようと文部科学省が思いついた。そこで厚生労働省との調整もなしに薬学部の設置を認めてきた。そこで多くの薬剤師が生まれたのだ。

現在、大学の薬学部はあまりに薬学部出身が多いため、女子校を男女共学にしたりして生き残りをかけた時代になってきている。

薬剤師の数は少なくていい

薬学を医学の一分野の学問と考えると、薬剤師の数は今の十分の一の5,000人でも多いだろう。医薬分業を推し進めた結果、多くの薬剤師が必要になったのは理解できるが、薬剤師は自分たちの勤務負担を減らすために登録販売師といった資格まで政府に作らせた。

医薬分業について

大学病院など大きな病院は多くの薬剤と薬剤師を抱える負担を嫌い、医薬分業に踏み切った。つまり、大病院は、人を減らし、薬剤の在庫を減らした。そしてこれらを調剤薬局に押しつけた

調剤薬局の薬剤師の仕事は、お薬手帳を作り、薬の飲み合わせなどを説明することになった。 無論、調剤薬局では薬を分包しなおしたり、老人向けに一週間の薬を飲むスケジュールを作ったりもしているが、仕事を押しつけられたことに変わりはない。

大変失礼な話だが、西洋薬の化学方程式を理解している一般の薬剤師がいるとは私には思えない。そういった化学方程式を理解しているのは製薬会社に勤める薬剤師や理学部出身者であり、一般の薬剤師ではない。

化学方程式を理解することはとても難しい

抗うつ剤は虫下しの薬から偶然発見された。それを改良して現在の抗うつ剤が作られた。じつは、薬は偶然から発見されることも多い。

また1つの薬が相反する作用を持つ場合には薬の受容体の違いから作用を説明する。こういうことを理解するには専門家の知識が必要だ。

増えてしまった薬学部への対応

薬学部の就学を4年から6年に伸ばす

あまりに増えてしまった薬学部の対応に厚生労働省も対応を考えざる負えなくなった。そのために2つの方法を考えた。

1つは就学期間を4年から6年に伸ばして学費を稼げるようにした。
この2年延びた期間は実習という名前で病院などに研修に行く。研修にいってもほとんど役に立たない。しかし大学は学費収入が4年から6年に伸びることで、収入は1.5倍に増えた。

薬局と薬店

薬店とは薬剤師になれなかった薬剤師の子供のための制度で、薬局の営業権を守るために一定の制限下で薬を販売することを厚生労働省は認めている。

これを医者に例えて言うならば、医者の子供が医学部に合格しないとき、医院ではなく【医店】を作って開業権を守るような制度だ。厚生労働省は増えた薬剤師に対応するためになりふりかまず、必死になっている。

日本権力構造の謎

1990年にカレル・ヴァン・ウオルフレンが書いた本だ。政治学を目指す人の必須の書物と言われている。
その中で、日本では誰が権力者で、権力者でないかの明確な基準がないと書いている。つまり「責任者出てこい」と怒鳴ったところで、「それは私の管轄ではない。他の管轄です」というような状態のことを指している。

彼は面白い例を挙げている。それは清水の次郎長だ。博打打ちの胴元というマフィアの親分に街道の安全を守らせることなど世界では考えられないと書いている。確かにそうだ。厚生労働省も文部科学省も自分の失敗を棚にあげて知らん顔をしているのだ。

一般の薬剤師が医療関係者として唯一生き残れる方法がある

薬剤師は薬局に来る患者さんに触ることができないと勘違いしている人が多い。しかし、自分が整体師(法的資格をもたない施術者の代名詞)と名乗ればいい。名乗るだけで患者さんに触れてもいい。

じつは患者さんに触れるのは何も問題はない。患者さんに触れて施術者として医院からくる患者さんを治せば、医院の先生からも喜ばれることになるだろう。

整体師:
法的資格を持たない人を指す言葉。法律的な解釈は、整体師が体に触れて障害が起こったとしても、施術が原因であることを患者さんが証明できなければ責任を問われることはない。例えば整体師の施術で、首が痛くなったとしても、それを証明するのは患者さんの責任ということになる。こういった事故のための保険もある。

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