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香杏舎ノート

第15回「寝腰」

朝、目がさめると腰が痛い。布団の中で腰を曲げないようにそーと起きる。少しでも曲げると痛みがはしる。洗面所に行って顔を洗おうとするが少しずつ曲げないと痛くてしょうがない。でも動かしているうちに痛みは和らぎ、家を出るころには取れてしまう。日中はさほど腰の痛みを感じることはないが、同じ姿勢を続けると、また痛みがとれるまでにしばらく時間がかかる。腰が悪ければ動かせば痛みが強くなるはずだが、この腰の痛みは動かし初めが痛く、しばらくするとましになる。これを寝腰という。寝ている間は腰を動かすことが少ない。その間に腰椎の回りに浮腫がくる。動かしはじめは浮腫があるため痛みが強いが、動かしているうちに浮腫がとれる。すると楽になる。

動かしはじめの痛みというのは寝腰以外にもある。有名なのは関節リウマチの手のこわばり。これも朝動かしはじめが痛くて動かしているうちにましになる。膝の痛みでもこんな動かし始めの痛みを訴える人もいる。この動かしはじめの痛みは腰痛の中でも寝腰に特徴的で、他の腰痛と区別するポイントとなる。

ギックリ腰

腰痛は寝腰だけではない。有名なのはギックリ腰。私も何度か経験している。私の一番最近のギックリ腰は風呂に入ったときだった。風呂の椅子に腰掛けていざ体を洗おうとしてかがんだ瞬間、激痛がはしって動けなくなった。しばらくは声も出ず寒い風呂場でうずくまっていたが、家族に助けてもらってやっと風呂場からはい出した。

ギックリ腰は突然痛くなるのが特徴で一度した人は何度も繰り返す。年を取ると慢性の腰痛持ちになることが多い。原因についてはさまざまなことが言われているが、私は腹にたまったガスが原因だと考えている。お腹にガスがたまると、風船をお腹に入れているように背骨を腹側から圧迫する。こういう状態で前かがみになると背骨が急激にお腹側から突き上げられてギックリ腰がおこる。

ある日ギックリ腰の中年女性が家族に両脇を支えられて診察室に入ってきた。四物湯(しもつとう)加減の煎じ薬を飲んでもらったら20分ほどで一人で歩けるようになった。その御夫人が診察を終えて帰るとき、「この薬には麻薬が入っているのですか」と聞く。「と、とんでもない。漢方薬だけです」と答えたが、それほどギックリ腰には漢方が効く。

昼腰

腰痛の中で一番多いのは、寝腰でもギックリ腰でもない。腰椎ヘルニア、変形性腰椎症、腰椎滑り症、脊椎管狭窄症といった病気だ。これらの病気は腰を使うことで痛みがひどくなる。朝よりも昼、昼よりも夜という具合に悪くなる。さらに悪くなると、座骨神経痛がおこる。座骨神経は太ももから足先まで走っているので、電気が走るような痛みが太ももの裏側に起こる。

この腰痛を他の腰痛と区別するために昼腰と名づけることにしよう。この腰痛の一部は整形外科で手術の対象になるような重症のものもある。一般的に腰の手術は、期待するほどの成果を上げることが少ない。整形外科で手術の必要がないといわれたら東洋医学で治療するのが、やはりよいと思う。昼腰の一部には寝腰の症状をともなうものもあるが、夕方にかけて腰が痛くなるので純粋な寝腰とは区別できる。これら腰痛の治療には養生も大切だ。自分でできる養生をまとめておくので、参考にしてほしい。

腰痛対策

(1)固い寝床に寝る。
40歳をすぎたら固い寝床に寝る。柔らかいと腰が落ち込んで寝腰がひどくなる。ベットなら一番固いマットを選ぶ。朝起きる時にも注意が必要。飛び起きるのはよくない。目が覚めたら2~3回体を捻じってからゆっくり起きるとよい。
(2)コルセットをする。
立ち仕事の人や長時間車を運転する人はコルセットを使おう。簡単に取りはずしのできる簡易型コルセットがよい。ただし長時間つけないこと。腹筋が弱ってしまう。
(3)腹筋と背筋を鍛える。
腰は背骨一本で支えられているので腹筋が弱ると腰痛をおこしやすい。よく歩き、背筋や腹筋を鍛えるとよい。またアキレス腱が堅くなると猫背になって腰の負担が増える。ストレッチ体操をするとよい。
(4)スポーツの後の手入れ
運動した後は必ずストレッチをしよう。ゴルフで腰痛を起こす人が多いが、ショットをした後はスイングと反対方向にゴルフクラブを10回ほど振っておくと腰痛予防になる。

歳を取れば誰でも腰が悪くなる。ジワーとした腰のだるさを感じるようになる。もっと年をとると腹筋と背筋が弱り、海老のように体を前に倒した姿勢になる。腰痛から膝痛、五十肩、肩凝りなどもおこってくる。姿勢のよい人は単に腰痛になりにくいだけでなく長命だ。日頃から腰の老化を防ぐ努力をしていきたい。

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