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臨床日記

【 漢方・整体施術 治療症例 】
99.薬の服薬方法

丸薬(がんやく)ほど優れた服用方法はない

乳鉢とオーストラリア産の最高級牛黄。
右は薬包紙に包んだ粉末の牛黄

子供の頃、お医者さんで出される薬はほとんどが粉薬だった。薬剤師が手で包んでいた。
私のクリニックでは牛黄(牛の胆石)の粉薬を今も手で包んでいる。

牛黄は1gが4万円以上もするので、粉になったものを買う気にはならない。牛黄の現物を見て品質を確かめてから乳鉢ですり潰して粉にして包んでいる。分包機を使うとロスが出るので機械は使わない。高価な物なので金色の薬包紙に包んでいる。

服薬方法の原点

古来より西洋でも東洋でも薬は煎じて飲まれていた。
煎じる行為は簡易な成分の抽出法であり、消毒もかねていた。そうでない場合は乾燥した植物を粉末にして飲んでいた。

漢方薬は今でも煎じ薬として出されるが、不味くてとても飲めたものではない。おまけに、毎日、煎じなければならない。
エキス漢方は煎じる手前はないが、口の中で溶けるので、味が悪く、多くの量を服用するのは難しい。

どうにかして漢方を飲みやすくできないかと工夫してきた。

漢方の錠剤

春ウコンの錠剤

漢方薬の錠剤を作ったことがある。釣藤鈎の錠剤だった。釣藤鈎は熱に弱いから錠剤にしたかった。

色々試してみると、直径7mmで重さ200mgが一番飲みやすいと分かった。錠剤は作りやすい。生薬末を賦形剤と混ぜて機械で圧縮して作る。
簡単だから、丸薬を作っていた会社もほとんどなくなり、正露丸といった一部の会社でしか作られなくなった。

ただし、錠剤にも大きな問題がある。1日10gを服用してもらうためには50錠もの錠剤を服用してもらわなければならない。カプセルも含め、精製された西洋薬とは違い、量を飲まなければいけない漢方薬には錠剤もカプセルも向いていない。

丸薬

直径5mmの丸薬が一番飲みやすい。市販の丸薬もみんな同じ5mmだ。乾燥すると1割縮むから5.5mmのローラーで作る。
球体なので水を飲む時コロコロと転がるように飲み込めるので多くの量を飲むことができる。表面を食用のコーティング剤でコーティングするので、味や匂いを感じることがない。1日30gでも飲むことができる。

丸薬を作るのは大変だがその価値がある

丸薬を作るための生薬を粉末にしたものが売られているので、そういった生薬末を利用するが、売られていない生薬もある。その時は、ハンマーミルという粉砕機で粉にするが長い時間がかかる。

地黄などの粉末にできないものは、生薬を煮詰めて濃縮した後、丸薬を作るときの水代わりにする。その後、できた4~5万粒の丸薬の粒を手選別してから乾燥、磨きを繰り返し、最後に表面にコーティング剤を塗る。

ハンマ―ミルと篩

ハンマ―ミルと篩

生薬を煮詰めるのにはIHでタイマーの付いたものを使う

乾燥機で乾燥中の丸薬。1回に4-6万粒の丸薬ができる。
これを手選別で球形のものを選ぶ

丸薬メーカーはほとんどなくなってきている

丸薬を作るのはとても手がかかる。労働集約型産業で熟練の職人にしか作れない。だから丸薬を作る漢方メーカーはほとんどなくなってきた。

私も丸薬を作るが、とても大変な作業で、人を雇うのも難しい。そんなわけで八味地黄丸も八味地黄丸【錠】といった錠剤に変わってきている。

特に私の所の難しさは、100種類以上の丸薬を作っていることだ。丸薬に含まれる生薬の数が少ないほど作るのが難しい。同じレシピで作っているのに全くできないこともある。ただ、どんなに難しくてもやめようとは思わない。漢方薬の投与法でこれ以上のものはないからだ。

煎じ薬を出している漢方専門の相談薬局は刻んだ生薬を出しているに過ぎない。煎じた液をレトルトパックにして出しているところもあるが、やはりまずくて飲めたものではない。

丸薬は手間がかかる分だけ今と同じような値段では出せなくなるだろうが、一度でもいいから丸薬の飲みやすさを経験して欲しいと思う。

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