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漢方医

第10話「新しい薬を作らない漢方医たち」

あまり知られていないことだが保険の漢方薬は30年前に発売され、それ以後新しい薬は発売されていない。
何故、新しい漢方薬は作られないのだろう?
じつは漢方薬が保険に認められた経緯は政治圧力であり、副作用試験も効能試験も免除されて保険に収載された。だからメーカーは新しい漢方薬を作れない。
医療費が増える中で今までのような甘い審査で新しい漢方処方が保険薬として認められるはずもなく、また効能試験などに多額の費用をかけて新しい薬を開発できる体力は大手の漢方メーカーにもない。

つまり保険の漢方薬は30年も経つ古い薬で、その使い方についてこの30年間、医者は薬を出しながらよく効く方法がないか模索してきた。言い換えると、これだけ長い時間研究してきたのだから今以上の新しい使い方や効かせ方はない。もし漢方薬に今以上の効能を求めるなら新しい薬を作る以外に道はない。

漢方メーカーと違ってお医者さんは薬を作ることが法律で認められている。でもほとんどの漢方医は新しい薬を作らない。何故なのだろう?
じつは多くの漢方医は漢方メーカーに甘えてきたのだ。漢方メーカーは漢方医が新しい自費の薬を作っていなくても漢方知識にさえ詳しければ専門家として大切にしてくれる。そういった中でいつしか保険診療しかしていなくても自分は漢方のエキスパートだという催眠をかけられてしまったのだ。

元々医者はクスシ(薬師)であり新薬を自分で開発していた。
中国では漢方医が新薬を作ると親から孫までの3代にわたって検証し、それで大丈夫なら家伝の秘薬として先祖代々伝わる秘伝帳に処方を載せて受け継いできた。
20世紀に入って薬が化学合成されるようになると医師は薬を作れなくなり、製薬会社が薬を作り、医者がそれを使うという分業になってしまった。だが、今でも唯一漢方医だけが自分で薬を開発することができる。
私は今まで自分が作ってきた丸薬を広く使ってもらえるように多くの医者に働きかけるとともに、医者が新しい薬を作っていくシステムを作りたいと願うようになった。そうしなければ保険漢方薬だけで難病に立ち向かっていくことは出来ないのだから。

鍼灸、整体の技も絶滅寸前

私は山本巌先生に漢方を教えてもらい、丸剤を作ることでそれを独自に発展させてきた。
鍼灸や刺絡(吸い玉で血を吸いだす治療)も山本先生に習ったのだが、日本整体や導引術などの治療法は教わらなかった。そこで全国の腕のある先生を訪ね歩いてきた。
また腕のある治療師を医院に招いて教えを請うた。耳鍼による無痛抜歯、カイロ、柔道整復、オステオパシー、長生術など多くのものを習い、プロ野球のコンディショニングコーチを招いて勉強会を開いたりして出来る限り技術を集めた。そして集めた技術を実際に使用しながら洗練していった。(漢方医前編にこの経過が載っています。)

医者は民間医療に興味を示さない。効くとは思っていないからだ。私のように全国の民間治療を訪ね歩いた人はいないのではないかと思う。
だが各地で伝承される民間治療の技術を集めていくことで、私は民間医療にも驚くほどよく効く技術が隠されていて、それを洗練することで西洋医学では治りにくい病気でも簡単に治る場合が多いことを十分に理解することできた。

江戸時代、漢方薬はとても高価で庶民はおいそれとは飲めなかったから病気の大半は鍼灸や按摩で治していた。無論、医学が進んでいない時代のことだからどんな病気でも治ったわけではない。
だが内臓疾患などもそういった手技で治していた。逆子を治す至陰のツボや足三里が胃のツボとして知られているのをみても様々な病気を治すのに鍼や按摩(整体)が使われていたことが分かる。薬は飲んでしまえばそれで終わりだが、鍼や按摩は手技なので何度でもできるという意味で費用がかからないのだ。

こういった技術も日本の高度成長や国民皆保険のおかげで医療費が安くなり、誰でもがお医者さんにかかれるようになって廃れていった。胃が悪ければ薬を飲めばいい、逆子は帝王切開をすればいいといった具合になった。
私は自分が集めて洗練した技術を鍼灸師やマッサージ師に教えているのだが、教えること自体も難しくなってきた。

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