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漢方医

第12話「先人たちからの遺言」

ある日、成川一郎さんから手紙が来た。
エキス漢方の力価を新聞に公表し、桂枝茯苓丸の桂枝について教えてくれた専門家だ。もうずいぶんとお会いしていないので、何事かと思って手紙を読んだ。成川さんは重い心筋梗塞をおこして病床にあった。

ある時、成川さんは私の漢方医(前編)の記事をネットで見つけ、家族にプリントアウトしてもらって食い入るように何度も読んだという。あまりに熱心に繰り返して読むので家族が心配したほどだと書いてある。手紙の最後に自分の研究を続けるようにとの励ましの言葉が添えてあった。
私は「成川さんや山本先生といった漢方の先達の後を歩いて行きます」と書いた手紙を送った。それからほどなくして奥様から喪中のハガキが届いた。

昭和51年に撮影された古賀先生の治療ビデオ

昭和51年に撮影された古賀先生の治療ビデオ

そんなことがあってからしばらくした初夏の日、古賀先生の第一弟子の石田さんから電話がかかってきた。
「私も歳なので特別な治療を教えるから佐賀県まで来なさい」という。私一人で行って治療されても分からない。患者役がいると思い知人に同行を願った。
石田さんは同行した知人を裸にして背中にマジックで骨の位置を描きながら詳しい治療法を教えてくれた。
帰る時に石田さんが「古賀先生の治療を収めたビデオが12巻ある。持って帰ってもらおうとしたのだが、金庫に入れていて鍵が見つからない。鍵を見つけて送るから」と言ってくれた。

2カ月ばかりしてビデオが送られてきた。昭和51年 に撮られたビデオだからカラーがうすくなり、ところどころ砂あらしのような画面だが、すべての治療法が解説してある。石田さんにとってお宝のビデオであったに違いない。何度も繰り返してこのビデオを見ることで私の腕は急速に上がった。自分で努力してきた10年分の技術を一気に教えてもらったようだった。

多くの先輩たちが漢方医学の正しい発展を望んで闘ってきた。
山本先生は科学的に漢方を分析して現代の医学に合わせた使い方を主張し、多くの医者を育てた。
成川さんは保険漢方エキスが基準値より低く作られていることを新聞に発表し、その後、十分なエキスが作られるようになった。
古賀先生もオステオパシーを正しく発展させるために奮闘努力してきた。
皆、伝承医学の伝道者として亡くなり、今後の発展を私に託した。この先達たちの思いにどう答えたらいいのだろう。そして自分の技をどう伝えていったらいいのだろう?

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