第294回「神戸再度山 100年続いた灯篭茶屋が営業終了」
灯篭(とうろう)茶屋の奥さんとは諏訪山小学校の同級生だ。
100年続いた灯篭茶屋も2023年末で閉鎖された。実家のあった神戸市地方裁判所の北側に弁護士事務所が何件かあり、祖父もそこで開業していた。そして健康のためにヒヨコ会に入り、毎日灯篭茶屋まで歩いていた。
祖父は神戸市の弁護士会長も務めていたが、戦後すぐには裁判が少なく、豊かな生活を送っていたわけではないし、父は医者だったが公務員で、やはり豊かな生活を送っていたわけではない。
母親は家計簿をつけて厳しく生活費を管理していたが、優しい母親だったから、子供たちの楽しみのために再度山によく連れていってくれた。
もう70年近く前、母と歩いた山道で自撮りした写真だ。何もかも当時のままだ。山道を歩きながら小川のせせらぎを聞くのが今も昔も変わらない楽しみだ。
灯篭茶屋のところには橋があり、小川が流れている。少し太り気味だった母がふざけて橋の上で飛び跳ねると、橋が上下に揺れたのを覚えている。
山ガールの出現に驚く
再度山の入り口には諏訪山神社があり、いくつもの社の前で若い女性が拝んでいるのに驚いた。また山道を一人で歩く女性もいる。
昔は若い女性などいなかった。年配の女性がグループで歩いていたものだ。時代の変化を感じる。
- 第294回「神戸再度山 100年続いた灯篭茶屋が営業終了」
- 2024年03月25日
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