第205回「野生動物に会える道」
私の気晴らしは真夜中のドライブだ。車の屋根を開けて真夜中にドライブに行く。
車はもう14年も乗っているので真夜中に故障しないか心配だ。故障してエンジンが止まった事は1度もないが、数年前にパンクしたことがある。
パンクでタイヤを交換した事は何度もあるから問題ないと思った。ところがスペアタイヤを出してみると、空気が入っていない。マニュアルを見ると、一緒に積んである電動のポンプを使い、シガーライターから電源を取って空気を入れるという、とても厄介な構造になっていた。
真っ暗な中での作業は大変だった。タイヤを交換してパンクした車輪をトランクに入れようとしたらタイヤの幅が大きすぎてトランクが閉まらない。仕方なく助手席にビニールをひいて乗せた。
それからというもの夜中のドライブで車が故障するのが怖くなった。そこで定期整備のたび毎に、壊れるとエンストしてしまう部品を、壊れていなくても少しずつ交換するようにしている。車が止まればJAFに来てもらえば良いのだが、できるだけ車が少なく野生動物に会えるような道を選んで走るから、故障するのが怖いのだ。
野生動物に会うために杉林の中を通る細い林道などを走ればよさそうなものだが、危険なだけでなく、故障して止まってしまうと道を塞いでしまうのでそういう場所は避けている。
最近よく動物と遭遇する道を見つけた。車が二台すれ違うだけの幅があり、人家からもあまり遠くない。人家から5キロも6キロも離れると故障して歩かなければならなくなったときに危険だ。そこまで遠くなくて動物がちょこちょこ出現する道を見つけた。
鹿、タヌキ、イタチ
猪はどこにでもいる野生動物で見かけても面白くない。鹿は遭遇すると個性的で面白い。
ガードレールを飛び越えて逃げる鹿もいれば、ガードレールの下にもぐろうとしてガツンと背中をぶつける鹿もいる。ヘッドライトに驚いて道の真ん中で立ちすくんで動かなくなることもある。車との距離が5メートル位なのに動かないので、クラクションを鳴らすと急に逃げ出したりする。
タヌキやアライグマは道端から顔を出すことがあるが、道を横切ることが少ない。
ある日、野生動物に遭遇しやすい道を走っていた。
霧がかかっていて野生動物が出やすいのかと思ったが、あまり出てこない。
ところが帰り道で鹿が運転席側から車を追い越し、左側の茂に消えた。それからたぬきを2匹見かけた。しばらく行くとイタチが道を横切った。さらにハクビシンが2頭飛び出してきて車で轢きそうになった。そして最後に目撃したのは狐だった。
私の走る道はセンターラインがあるが、ほとんど車の通りがない。その日は動物がいそうな道を1時間以上走ったが、車の前にも後ろにもクルマはなく、対向車に2-3台すれ違っただけだった。無論、自宅のある市街地に近づくほど車の台数は多くなるが、それでも極めて少ない。音楽を聴きながら人家のないところを走るのはとても楽しい。飛び出してくるのは野生動物だけだ。
私の住んでいる阪神間と言う地域は六甲山が市街地に迫っていて、その山を越えると急に田園地帯になる。
そこから40分ぐらい走ると野生動物を多く見かける地域なる地。市街地から1時間20分か30分位の距離に野生動物が多く住む地域があるのが面白い。
- 第205回「野生動物に会える道」
- 2019年07月20日
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