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香杏舎ノート

第295回「紅麹についての緊急報告」

紅麹は中国では紅曲と言われ、漢方薬として使われているから安全なものだとの記事を目にする。
しかし、一般の書物を調べても出てこない。中薬大辞典を調べるとようやく出てくる。

漢方的には瘀血を取る薬として紹介されている。粉末や丸薬でも使えると書いてあるが、私は一度も使ったことがない。
また記載を読むと他の多くの生薬と混ぜて使うように書いてあり、紅曲自体の記載も少ないことから、漢方としてはほとんど使われていないことが分かる。

小林製薬が腎不全を起こして死亡する事故を起こしたのは、小林製薬の紅麹の培養に問題があったようだが、紅麹の生産を許可した厚生労働省にも問題がある。

何故なら機能性食品とはいったい何なのか。機能性食品には1日投与量が決められていない。「1日5粒を目安にお飲みください」などの表示があるだけだ。

小林製薬に対しては断固たる処置をとってもらいたいものだが、機能性食品というあいまいな規定を作った厚生労働省の責任は重い。

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