第292回「気功で人を呪い殺す」

高天彦神社
クリニックの施術を受けに中年の男がやって来た。目的は施術を受けることではなく、私のブログ【本物の気功師】が事実かどうかを確かめることだった。
その男は霊媒の存在を信じていて、【本物の気功師】に出てくる高天彦(たかまがひこ) 神社に着くと墨染の衣に着替えた。高天彦神社の御神体である山の気を体全体に受け止めて気功の達人を目指してのことだ。
呪いの気功は恐ろしい
私は空手5段の大男に気功の力について説明したことがある。するとその大男は、【俺は気功など信じない。そういう暗示のようなものにかかりそうになったら、自分で自分を殴ってでも止めてみせる】と豪語した。
そこで知人の店で実験することになった。私は別の部屋から気を送ってみた。しばらくすると、ドアの向こうで店の人の悲鳴が聞こえてきたので、出てみると、大男は青い顔をしてその場へたり込んでいた。私は大男を呪ったのではなく、大男が私の気配に過敏に反応して自滅したのだった。
殺気
人は殺意を持つことがある。それは気というものを善意ではなく、悪意からみたもので、決して犯罪者だけのものではない。
平和ボケしている日本ではあまり感じることはないが、私は意味なく殴られたり、持ち物を壊されたりした経験があり、殺気を敏感に感じるようになった。
手塚治虫の三つ目がとおる 仏目(ぶつがんから出る気のビーム)
中学2年生の写楽安介(しゃらく、やすすけ)は絆創膏で目を隠しているときは大人しい少年だが、ひとたび絆創膏が剥がれると、その下から第3の目が現れて、たちまち、恐ろしい超能力を発揮する悪魔のような三つ目人に変身する。
気功をするためには仏像の額にある仏目から出る気を使う。クリニックに尋ねてきた中年の男性は新興宗教を起こした教祖の弟子だった。だが、その宗教団体を乗っ取りたかったので、教祖を呪い殺そうと人型に教祖の名前を書いて呪いをかけた。
人型は皆さんが【千と千尋の神隠し】で見たことのある龍のハクを襲ったあの人型だ。三つ目が通るは本当に存在する呪いの世界だ。日本には昔からそういった呪いの伝統があることを知っておいてもいいだろう。
- 第292回「気功で人を呪い殺す」
- 2024年02月25日
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