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夢の中の老人

第39話「フランス人ソムリエとひれ酒」

「フランス人は肉料理には赤ワイン、魚介類には白ワインと言う。どうしてそんな分け方になっているのですかと聞くと、いやいやどちらでも自分の好みで飲めばいいと言う。何が本当なのかわからない。」そんなことを老人がしゃべりだした。

「俺は横井ソムリエに今まで宿題を出してきた。うなぎ料理とふぐ料理に合うワインを持ってきて欲しいという宿題だ。横井ソムリエは辛口、少しばかり甘口のシャンパンやブルゴーニュの赤ワインなどを駆使して見事に料理に合わせてきた。だから以前のうなぎ料理では横井ソムリエを困らせてやろうと思って、煮つけたタコなどを出してみたが 爽やかな白ワインでうまくかわされてしまった。」

「なかなかですね。」

「横井ソムリエは1年間に400~500本のワインを消費しているようだ。」

「そんなに飲むのですか?」

「無論、一人でそんなに飲めるわけがない。興味のあるワインを集めておいてパーティーで皆と一緒にテイスティングして楽しむのだ。そもそもソムリエで酒に強いという人は少ない。飲んべえは味覚が発達しない。」

「面白いですね。みんなと味を確かめたいのですね。」

「最近、俺は横井ソムリエにフランス人のソムリエ友達がいることを知った。ソルボンヌ大学を出た秀才で、日本史の研究で学位をもらった男だ。そいつはアレックスという名前だが、フランスの小さなワイナリーに詳しくて、ワインのバイヤーもしている。そこでフグに合うワインを二人で探してきて欲しいと頼んでみた。」

「なるほど。」

「現れたフランス人は身長190センチ、ブルーの目をしていてとても知的だ。綺麗な日本語を話す。Vネックセーターの下に地味なネクタイをしていた。2人が選んだワインはシャンパン、ロゼのスパークリングワイン、不思議な白ワイン、そしてブルゴーニュの赤だ。」

ブリュット・プレステージュ・ブラン・ド・ブラン 2005 ブリュット・プレステージュ・ブラン・ド・ブラン.
/ミッセル・ジュネ(フランス シャンパーニュ 白)
フラミンゴ フランチャコルタ・ロゼ・ブリュット フラミンゴ フランチャコルタ・ロゼ・ブリュット
/モンテ・ロッサ(イタリア)
ヴィレ・クレッセ・キュヴェ・EJテヴネ 2006 ヴィレ・クレッセ・キュヴェ・EJテヴネ 2006
/ドメーヌ・ラ・ボングラン(フランス)
ブルゴーニュのマコネ地区で作られるシャルドネ100%の辛口の白ワインだが、時々ボトリティス菌が派生して貴腐ワイン化したブドウが混じる。混じる比率は年によって異なり、2006年がとても貴腐化したブドウがたくさん含まれて素晴らしい出来栄えとなった。
1995 ニュイ サン・ジョルジュ・プルミエ・クリュ・レ・ポレ 1995 ニュイ サン・ジョルジュ・プルミエ・クリュ・レ・ポレ
/シュヴィヨン シェゾー(フランス 赤)

「俺はアレックスにワインのボトルを指差して、It provokes the desire, but it takes away the performance.と言ってみた。これはシェイクスピアのマクベスに出てくる有名なフレーズだ。酒は性欲を刺激するが、飲み過ぎると、できなくなるという意味だ。俺はフランス人が教養があるか、知りたかったのだ。」

「それでアレックスはどんな反応だったのですか?」

「うなずいていたので知っていたようだ。アレックスが選んだ白ワインは絶品だった。俺の知っている白ワインはどちらかというと個性のはっきりした場合が多いのだが、この白ワインはとても重厚で複雑な味がする。白ワインには貴腐ワインというのがある。ぶどうの果皮に菌がつくと水分が少なくなり、とても甘いワインになる。また香りも複雑になる。貴腐化したブドウの一部が含まれているこのワインはフルボディーのような重厚さと白ワインならではの優しい口当たりをもっていた。」

「何やら美味しそうですね。」

ひれ酒

ふぐ料理「今回、俺はフランス人ソムリエに試してみたいことがあった。それはひれ酒だ。酒をこれほど熱くして飲む習慣は海外では例を見ない。その熱々の酒にふぐのヒレを乾燥させて香ばしく焼いたものを入れて飲むのがひれ酒だ。ひれ酒はなぜふぐの料理だけに出てくるのか?フグ料理とマッチしているのかをフランス人のアレックスに聞いてみたかったのだ。」

「確かに酒をひどく熱くして飲む習慣はどこの国にもないんじゃないですか?」

「ひれ酒を飲ましてみるとおいしいと言う。そして飲みやすいと言う。確かに熱燗は鼻に抜けるようなアルコールを感じるのだが、ひれ酒の場合はマッチの炎でアルコールを飛ばすことやヒレが入ることで確かに口当たりがマイルドになる。次に『ウイスキーのような芳ばしい香りと味がする』と言う。ウイスキーはオークの樽で熟成されるが、樽の内部は火を入れて炭化している。この炭がウイスキー独特の琥珀色や香りを醸し出す。ただし、ひれ酒の場合はこの香りはすぐに消えていく、そう言うのだ。」

「なるほど、面白い表現ですね。」

「道端で女性に道を聞いた。するとにこやかな笑顔で道を教えてくれた。ふとかすかなパフュームの匂いがした。だがそれは一瞬のことで消えてしまった。教えてくれた人の背中をぼんやり見つめているといった状況かもしれない。アレックスはその女性にまた会いたくてひれ酒のお代わりを頼みやがった。」

「とても気に入ったのですね。」

「最近、日本の酒が見直されている。甲州という日本のぶどうは世界的に認知されている。日本のスコッチウイスキーは本場のイギリス人の熱狂的な支持を受けている。ひれ酒という特殊な酒もそのうち世界的に認知されるようになるのかもしれない。」

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