第354回「DICに牛黄は使えないか?」
DIC(播種性血管内凝固症候群)
サイの角が盗まれた
2022年、静岡の日本平動物園からサイの角が盗まれた。値段は4,500万円もする。サイの角は人の爪、つまり角質で出来ていて、神経は通っていない。
中国人はこれを削って犀角地黄湯(さいかくじおうとう)という薬にして厥陰病(けっちんびょう)に使った。
厥陰病とはDIC(Disseminated Intravascular Coagulation播種性血管内凝固症候群)のことだ。いったんDICが起これば、現代でも助かるすべはない。
古代の中国は身体を竹筒のように考えていた
病邪は体の表面から侵入してくる。
体の表面が侵されたときは葛根湯で治す。半表半裏(はんびょうはんり)になると小柴胡湯で治す。病気が体の中まで入ってしまうと厥陰(ケッチン)という状態になり、血管の中で凝固と血栓の融解が同時に起こり、出血が止まらなくなり死んでしまう。
そういう状態の時、サイの角と地黄を混ぜて飲んだ。治療が成功したかどうかは分からないが、そういう処方が残っている。
DICに牛黄
現代でもDICが起これば助かるすべはない。しかし、牛黄が使えないか想像してみよう。
DICになると、精神錯乱が起こる。精神錯乱が始まった早い段階から牛黄を投与する。一回の投与量は0.1gだから、その100倍の10gを投与してみてはどうか。
牛黄は不思議なくらい、いろんな病気に効くし、鼻のチューブからでも体内に入れることが出来る。1g投与でも通常量の10倍だから重篤な状態になりそうだったら、試してみる価値はある。総費用45万円ほどだ。一方の犀角地黄湯を飲ませるのは大変だったに違いない。
ちなみに犀の角をアラビア人は刀の柄に使った。
サイの角を密猟者から守るため、インドやアフリカではサイを捕獲して角を切り落として再び生息地に放している。密猟者はサイを守るレンジャーによって銃撃されている。
- 第354回「DICに牛黄は使えないか?」
- 2026年01月20日
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