【 漢方・整体施術 治療症例 】
14. ヘバーデン結節:63歳男性 教師
ヘバーデン結節とは手の爪に1番近いところの関節が腫れあがって痛む病気だ。女性に圧倒的に多く、また手を使う人に多い。
病理学的には変形性関節症で膝の変形性膝関節症と同じだ。原因は不明だ。小指や薬指がおかされることが多く、長い時間にわたって痛んでから、指が少し前に倒れたようになって痛みは消える。後に変形を残す。西洋医学の治療は、ステロイド注射を打ったり、手術をしたりする。
患者さんは左右の薬指が数ヶ月前から痛いと言って受診した。
関節が赤く腫れていたが、変形はそれほどでもなかった。まずは腫れをとる麻黄、石膏、漢防已などから作られた七苓丸(自作丸薬)に骨の変形を取り、炎症を抑える四物湯などを入れた丸薬を投与した。この薬は変形性膝関節症にも使うのだが大変よく効く。
施術の効果も高くて一度の施術でかなり痛みが軽減することが多い。痛む指を施術することはない。変形性膝関節症の場合も痛い膝関節を治療することはない。
痛い関節を治療したらよさそうなものだが、痛みを起こしている原因は、関節が捻じれて炎症を起こしているわけだから、体全体の捻れを治してやれば痛みは消える。
私がこの病気をうまく治せるようになるまで何年もかかった。たくさんの患者さんを治療してきたので、ほぼ確実に治すことができるが、男性のへバーデン結節の患者さんは初めてだった。
3週間の投薬と3回の治療でまず左薬指の痛みが消えた。その後しばらくして右の痛みもなくなった。
その後5年ほどして今度は左右の人差し指が痛いと言ってやってきた。面白いことに体の歪みは人差し指の場合も薬指の場合も同じだった。
もう一つ下の関節が炎症を起こすのをブシャール結節という。1例だけ治したことがあるが、ヘバーデン結節よりは難しかった。
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14. ヘバーデン結節:63歳男性 教師 - 2019年05月15日

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