第318回「盗まれた選挙」
もう40年も前のことだ。俺の親父は兵庫県に勤める医者で、県下の県立病院の職員7,000人ほどを管理する立場にあった。ある時、私は親父と西宮カントリークラブでゴルフをした後、偶然、レストランで貝原俊民知事と出会った。貝原知事は「確か息子さんは2人ともお医者さんでしたね」と親父に声をかけた。知事が幹部職員の家族構成まで知っているのに驚いた。
当時の兵庫県庁は実力主義が貫かれていて、東大を出ている職員でも係長の人もいた。印象に残っている人物がいる。その人は学生服の詰襟、金ボタンでお茶くみをしていた。中学を出てすぐに働いていたのだろう。大変仕事のできる人で、県立病院の事務長まで上り詰めた。
斉藤元彦知事
兵庫県には以前、金井元彦という知事がいた。長田のケミカルシューズ会社を経営していた斉藤氏の父親は金井元彦知事を尊敬していて、息子に元彦という名前つけた。
斉藤元彦知事は私の出た六甲学院には合格せず、親元を離れて愛媛の全寮制の学校に入学した。親元を離れて子供を全寮制の学校に出すということは普通にあることだが、元彦氏は東大に現役では合格せず、一浪して東大に合格した。
その後、斉藤知事の父親の経営するケミカルシューズ工場が倒産して奨学金で東大を卒業した。こういう経験から奨学金を無料にすることに力を入れてきた。
選挙では不正が行われた
斉藤氏は何故自分が当選したかを理解できないでいるはずだ。それにはネットによるNHK党の立花氏の影響が大きい。選挙には出ないで、斉藤知事の応援だけをネットで流すという戦略が功を奏した。
立花氏のネット情報を兵庫県民は信じ込んで斉藤氏を当選させたわけだが、兵庫県民は騙されたといっていいだろう。元彦知事の時代、2人の職員が自死に追い込まれている。こういった事実を重く受け止めない兵庫県民に私は無論、失望しているが、立花氏のようなインフルエンサーが操った選挙は違法であり、当選は無効であることは言うまでもない。ここで法的処置を取らねば、こういった手法が今後も起こってくる可能性が高い。
- 第318回「盗まれた選挙」
- 2024年11月21日
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