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保険漢方の終焉

第2話 10年後に保険漢方メーカーは無くなる?

厚生労働省は過去に2度、漢方を保険から外そうとした

現在、年間1兆円ずつ国民医療費が増加している。できるだけ医療費を抑制したい政府は過去に2度にわたって漢方を保険から外そうとした。その都度、漢方医は署名を集め、漢方薬は保険から辛うじて外されずに現在に至っている。

政府の気持ちも理解できる。漢方が効能効果や副作用試験を免除されて保険に収載されたこと、純粋な化学物質ではないためロットによるばらつきがあること、さらに処方を使うには幾通りかの理論があり、西洋薬ほど明確に使えない薬を保険で使っていいのかと思っているからだ。では将来保険から外れる可能性があるのだろうか?私はないと思っている。
政府は自然の流れにまかせて漢方メーカーが淘汰されていくのを見守るだろう。

すでに始まっている小さな漢方メーカーの保険からの撤退

最盛期、漢方メーカーは40社あったといわれている、現在は17社に減った。来年には13社に減るといわれている。どうして小さな漢方メーカーは保険から撤退していくのだろう。それは小さなメーカーは薬価を守れないからだ。

A、B社という2つのメーカーが葛根湯を作っていて、葛根湯の薬価は両社ともに100円ということにしよう。A社は大きなメーカーなので値引きなしの薬価100円で納入している。ところがB社は小さな漢方メーカーなので販売力が弱い。だから80円に値引きしてお医者さんに収める。

薬価額の推移政府は時々販売価格の調査をする。80円で売っている葛根湯なら薬価も80円にしましょうと政府が値段を決めてしまう。B社は80円でしか葛根湯を売れなくなる。お医者さんは80円の葛根湯を使っても薬価差益が出ないからもっと値引きをしろとB社に迫る。しかたなく70円で納入する。そんなことが繰り返されて利益の出ないところまで薬価が下がった。そんなわけで中小メーカーは続々と保険漢方から撤退しているのだ。
薬価100円の薬を値引きして売っているうちに薬価そのものが引き下げられて、利益の出ない値段まで下がってしまう。

中小漢方メーカーにとって追い打ちをかけるような深刻な問題が起こっている。院外処方箋が多く出されるに従い、調剤薬局は有名メーカーの薬だけを置くようになった。多くのメーカーの葛根湯を置くと不良在庫になるからだ。小さなメーカーは少しずつ脱落していき、10年以内に淘汰される可能性が高い。

政府は薬価を上げてくれない

ツムラは1社で業界の売り上げの85%を占める企業で、漢方業界の独占企業といっていい。ツムラは薬価販売できているので安泰かといえばそうでもない。原材料である生薬の値段が急激に上がっているからだ。
中国が豊かになり、生薬の消費が急速に伸びている。例えば人参、以前1キロ2,500円だったものが今は1万5千円もする。この値段ではいくら製品が売れたからといって逆ザヤになる。これから生薬はどんどん値上がりしていく。
本当なら生薬の値上がりに応じて薬価を上げて欲しいところだが、政府は上げてくれない。こうなるとツムラといえどもすべての商品を保険で提供することは出来なくなり、櫛の歯が欠けたように不採算の商品を保険から外していかねばならなくなる。

政府は強引に漢方を保険から外すと世論の反対や漢方メーカーに勤める従業員の問題もあるからそんなことはしない。薬価を長く据え置くことでメーカーを安楽死させるのではないか。

ではエキスではなく煎じ薬だけを使って保険の診療していくことはできるのだろうか?
すでに生薬は薬価での納入さえ不可能になっている。つまりお医者さんが買う値段(仕入れ値)が薬価(売値)より高い。だから煎じ薬を保存し、体質にあわせて調合するといった手間をかければかけるほど赤字になる。
こういった状況から10年後には保険では漢方治療ができなくなると想定しておいた方がいい。

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