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香杏舎ノート

第312回「私のクリニックでは従業員が互いに施術をする」

私のクリニックでは、従業員に互いに施術をするように義務付けている。
理由は明白で、施術者が疲れてくると、治療がいい加減になる可能性があるからだ。また治療し合うことによって、技術が標準化され、別の施術師が治療しても同じ治療を受けることができるようになるからだ。

他のクリニックや整骨院、クイックマッサージで互いに施術させているところはない。意外に思うかもしれないが、他人に体を触られることに抵抗を持つ人がいるし、自分の素晴らしい技術を同僚に盗まれると心配する人もいるだろう。

施術をしてお金をもらっている施術師は、疲れたからといって同僚に施術をしてもらうと、金銭を払わなければならないと感じる人もいる。肝心なことは、治療をしてもらったら、必ず施術をしてあげるという習慣を作ることだ。

私は鍼、灸、刺絡の専門家だ

オステオパシーの師である古賀先生

このシステムが私のクリニックでうまく作動している理由は、私は医者であり、さらに鍼灸や刺絡の専門家で、従業員に教える立場にあるからだ。

さらに施術法はオステオパシーという特殊な治療法で習得に時間がかかる。無論、私の専門は漢方治療だが、多くの病気の治療にはオステオパシーが大変役に立つ。

女性の体力では施術は出来ない

女性の上半身の筋力は
男性の半分しかない

女性の上半身の筋力は男性の半分しかない。だから女性は施術者になることができない。

オステオパシーはあんま導引術のような体の表面をマッサージすることではなく、骨格の歪みを直して、様々な病気を治療することにある。そうなると、骨格の歪みを正確に把握できなければならない。

体には脂肪がついているから歪みを知って、治すためにはかなりの力が必要だ。皆さんがクイックマッサージを受けにいってもすぐに戻ってしまうと感じるのは、真剣に力を入れてマッサージをすれば、男でさえ1日数人しか治療できないからだ。

木の棒を使う

私のクリニックでは木の棒を使って体力を補って治療が出来るようにしている。そうすることで、女性でも10人以上の治療ができるようになった。

この道具は30年以上前から何万人にも使っていて、一度の事故も起こっていないが、この治療具の紹介はしない。
何故なら真似されて事故を起こされると困るからだ。どうしても手だけで治療して欲しいと思う人は、近所のマッサージ店を利用して欲しい。

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