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香杏舎ノート

第203回「アラフォーから鍼灸師へ」

最近、アラフォーの鍼灸マッサージ学校の学生(女性)3人と出会った。全員、鍼灸だけを専門として活躍したいと考えていた。

3人とも経歴は素晴らしく、誰もが羨むような経歴を捨てて学校に入学していた。鍼灸師として学びたいという情熱や意気込みも素晴らしかった。

私は鍼灸、マッサージ、刺絡(血を出す治療)など様々な治療を行ってきたが、従業員には鍼灸治療はほとんど教えていない。マッサージや指圧しか教えていない。
何故か?

マッサージでは指で背骨の歪み、筋肉の硬結、皮膚の温度などを感じとって治療をしていく。
どこの骨が歪んでいるのか、筋肉の硬結があるのか、炎症を起こして皮膚の温度が上がっているのかを指で感じ取れるようになるのに最低でも3年はかかる。その場所を見つけ出し、正確に指で押すのはなかなか難しい。
こういった基礎がないと鍼を正確に打つことができない。マッサージや指圧の基礎ができると鍼を教えなくても必要な場所に鍼を打つことが出来るようになる。

鍼灸学校で教えてくれるツボを選んで鍼を打てば病気が治ると思っている人が多い。だがそれは間違いだ。
ツボは番地のようなもので、鍼灸師がお互いに情報交換する場合、どこの場所に反応点があるか正確に伝えられるために決められている名前だと思っていい。

3人にはこの話をしたのだが、3人とも鍼だけの治療を求めて美容鍼や不妊鍼の分野にすすんでいった。なぜ彼女たちは整体やマッサージを嫌がったのか?
それは彼女たちが体調を崩して仕事を辞めているからだろう。40歳過ぎまで仕事をがんばってきたが、体調が悪いため疲労の少ない鍼灸で腕を上げていきたいのだ。

しかし、体の具合の悪い人に病人は治せない。また私の方法でなければ効率よく鍼を学ぶこともできない。英語ができたり前職が立派だったりしても、それは治療師としての才能と関係しない。

彼女たちに詳しい話はしなかったが、私のところでは従業員は定期的に体の歪みを治す整体をしてお互いに治し合う。
自分が疲れていては患者さんを治せないだけでなく自分も病気になってしまうからだ。整体をし合うことによって元気になっていく。1年もすると風邪も引かなくなる。
私は女性でもあまり力の要らない治療法を考えているから50歳代からでも稼ぐことができる。

鍼で仕事をしたいというが、患者さんは鍼治療を嫌う人が多い。鍼を顔に打つと眼輪筋などの緊張が取れて表情が変わるのを私も知っているが、美しくなったのかどうかという客観的な基準がないため、腕が上がったかさえ分からない。美容鍼は一時のブームで終わるのは間違いない。

鍼の他の分野でブームになっているのは不妊鍼だ。体外受精がとても高いので、鍼でもやろうかという患者さんが多い。もし不妊を本当に治すのなら婦人科の先生と共同で不妊に効くかを検証しなければ不妊に効く腕を持つことはできない。
美容鍼にしろ、不妊鍼にしろ、結果の見えない治療だ。

私が不思議に思うのは、知的な彼女たちがどうして自分の都合のいい未来だけを夢見ているかだ。美容鍼は医療でさえ、ない。鍼灸の資格をもっていてもそれで生計が成り立っている人は2割もいない。
鍼灸師の仕事は病気の人を治すことだという信念を持って欲しいと思う。

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