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夢の中の老人

第56話「通貨と貨幣」

1万円札の価値は?

夢の中で老人はポケットから1万円札を取り出して「これは幾らだ」と聞いてきた。

私:「1万円ですよ。1万円札ですから」

老人:「通貨の基準はドルだろ。もしドルを基準とすれば1万円札の価値は常に変化していることになる。ポンドやルーブルといった通貨によっても交換レートが変わるから、お金には絶対的尺度はない」

通帳の残高はインクのシミでしかない

私:「確かに1万円は紙の製品でしかなく、政府が保証しているからおおよそ1万円の価値があるだけで、紙幣そのものに価値はないですものね。考えてみると通帳に1万円入っていてもそれはインクのシミにしかすぎません。銀行が保証してくれているから1万の価値があるのですが、銀行が潰れれば価値はなくなります」

老人:「だんだん分かってきたな。通貨とは信用なのだ。銀行の振込が正確に行われているか、ちゃんとお金を支払ってもらえるのかなど、お金は信用の上に成り立っている。金(ゴールド)は通貨ではあるが、貨幣とも呼ばれている」

私:「通貨と貨幣はどう違うのですか。通貨として使われてきた金だって値段が変動します。金の価格をみると、ここ30年で10倍にもなっています。金と同じように通貨として使われてきた銀をみると、1980年に急激に上がり、それからあまり上がることなくきています。1980年の急上昇はアメリカのハント兄弟が銀を膨大に買い占めたことが原因です。買い占めたあとで銀が暴落したので、彼らは破産しました。通貨が変動するように金本位制度や銀本位制度で使われてきた金や銀といった貨幣も変動するので、その違いがよくわかりません。」

出典:世界経済のネタ帳

老人:「金や銀だけでなく、土地だって通貨として使われてきた。江戸時代に使われていた土地の単位、石高(ごくだか)とは、大人一人が1年間に食べるコメが取れる土地の単位で、これが通貨として使われていた。五十万石の大名などと聞いたことがあるだろう。50万人を食わせていける財力があるということだ」

私:「では貨幣と通貨の区別は何なのですか」

貨幣は手で触れることのできるもの

老人:「通貨とは貨幣を含めてお金を表す概念と考えていい。貨幣は金や銀、土地のような実在して手で触れることのできる物体と考えたらいいだろう」

私:「では1万円札は通貨なのですか。それとも貨幣なのですか」

老人:「1万円札は紙で出来ているが、その使い道が保証されているという意味で通貨だが、札そのものは貨幣だ。銀行に預けている貯金は通貨だが、実物の札束とは違うものだ」

私:「なるほど。例えば銀行の残高が100万というよりは、100万円の札束は手で触れるという安心感がありますね」

貨幣は常に身の回りにおいておく

老人:「金や銀は触れことができる。貨幣は常に身の回りに置いておかねばならない。阪神淡路大震災の時、少しばかりの現金を自宅に置いていた私は銀行やATMが停止している中で、紙幣の重要性を感じだ。大規模な停電、洪水などの時にも現金は役に立つ。

金についてはこんな話を聞いた。ベトナム戦争末期、通貨のドンが暴落して使えなくなった。ある女性は小さな金塊を見つからないように背中にガムテープで貼り付け国外に脱出することに成功した。金もわずかでもいいから身近に置いておくといい。金のネックレスや金の時計でもいい」

私:「確かに。すべての支払いをスマホで済ましている人を見かけますが、電池切れや電波障害が起こっただけで、すべてが機能しなくなります」

金貯蓄は絶対にやってはいけない

老人:「ゴールドの積み立て貯蓄というのを売り込んでいる会社がある。これは定期的に金を購入して積み立てていくという、通貨として金を取り扱おうとする考え方だが、絶対にしてはいけない。金の取引についてはルールがある。取引単位は500g以上でないと取引ができない。500g以下だと手数料を取られる。またプルーフ金貨(表面を磨き上げた金貨)は買わないことだ。少しでも傷がつくと値段が下がる。

つまり、金貯蓄は金を貨幣ではなく、通貨に近づけた考え方で、金塊を扱っている会社が依頼者に代わって定期的に金を買って積み立てていくというものだ。無論、金は自分の手元にはない。もし金を10g買うとそれに伴って金価格とは別に500g以下なので、手数料がかかる。さらに月々預かり料が取られる。

私が金持ちなら5g、10gの金塊を取り混ぜて合計500g買う。トータルで500gあれば手数料を払わずに済む。5gといった少額の金を必要な数だけ自宅に置き、後は貸金庫に入れて置くのがいい」

私:「金貯蓄は金の貨幣としての良さを殺してしまう方法なのですね」

老人:「その通りだ。本当に悪質だよ。貨幣や通貨という概念の商品を並べると次のようになる。ビットコインのような仮想通貨は通貨とさえ呼べない危ない商品だ

貨幣金 プラチナ 土地、札束など実物資産
通貨預金 株式 概念的なお金
仮想通貨ビットコイン 通帳さえない概念だけの通貨らしきもの

ビットコインなどの仮想通貨はブロックチェーンという技術を用いて資産の改ざんができないようにしたものだ。改ざんをふせぐためのマイニングの作業は大量の電気を消費するために電気の安い国でしか運用できない。暗証番号を忘れると資産をおろせなくなる」

世界中のお札は何の根拠もなしに大量に発行されている

私:「紙幣の価値が大きく変動し、金や銀も変動します。株や土地にいたっては特に変動幅が大きいと思います。何を信じたらいいのかわかりません」

老人:「難しい時代になった。ウクライナ戦争や中国のコロナなど不安定な要素が多い。すべてのものが水に浮いた座標軸のようなもので、信頼できる基準がない。通貨はニクソンショックから金の裏付けのない通貨だからドル紙幣は猛烈に印刷されている。こんな世の中でも一番信じられるのは貨幣という実物資産なのかもしれない」

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