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臨床日記

【 漢方・整体施術 治療症例 】
72.体が暑くて濡らしたTシャツを着ている:66歳女性

指の痛さを訴えていたのでSkype診察をした。
リウマチの検査は陰性だ。へバーデン結節やブシャール病だと考え、関節の炎症を抑える麻黄石膏を中心とする丸薬と骨の変形を取る独活寄生丸を投与したら痛みはましになった。

しばらくすると病院で抗核抗体が1240倍もあると言われたという。
抗核抗体は自分の細胞核に対して抗体ができる自己免疫疾患を調べる検査で、正常でも抗核抗体のある人はいるが、これほど高い人はまずいない。レイノー現象(手先の血流が悪くなる現象。膠原病に伴うことが多い。)もあるという。

多分、何らかの自己免疫疾患があるのだろうが、病院でも診断がつかなくて困っている。

とりあえずリウマチの治療をしてみる

抗核抗体が高いので、自己免疫疾患と考え、リウマチの治療をしてみることにした。リウマチには四物湯加減が効く。
また調血飲が自己免疫疾患に効くので四物湯加減丸と調血飲丸に処方を変えて処方するとしんどさも無くなりずいぶん楽になった。

Tシャツを濡らして着る

10月になってから体がしんどいのでTシャツを濡らして着ていると体が楽だが、Tシャツが乾いてくると元気がなくなるという。
そこで石膏をたくさん入れた四物湯丸を投与すると元気になった。

漢方の虚熱と実熱

実熱体質

実熱体質
筋肉が多くて脂肪もある。熱産生が高いので、冬でも裸足で平気というのが実熱の体質

虚熱体質

虚熱体質
食べる割には太らない体質。異化亢進しやすい体質なので、体は熱を持ちやすいが、冷えやすい。

体の熱は筋肉で作られる。寒いとき震えがくるのは、筋肉が収縮と弛緩を繰り返して熱を発生するためだ。

生まれつき胃腸が元気でよく食べる人は筋肉も脂肪も発達する。だから暑がりになる。冬でも素足でTシャツ一枚という人もいる。これを実熱体質という。

虚熱体質とは太っていないのに体の異化亢進が少しばかり高くて発熱する人だ。夏には手のひらや足の裏が部分的に熱くなる。

滋陰降火湯

甲状腺の検査を依頼するとT3 、T4、TSH などすべて正常だ。甲状腺ホルモンは異化亢進を進めるので体重が減り、体が熱くなって汗をかき、心臓が早く打つようになる。甲状腺機能亢進症でないなら虚熱の治療しかない。

虚熱の病態を西洋医学的に説明するのは難しい。
本を見ると、「手のひらや足の裏が熱をもち、暑くて困る状態」と書いてある。本来なら手先、足先のほうが体幹より冷たくなるはずなのだが。本当にそんな患者さんがいるのか。

いろいろ聞いてみると確かにいる。体の水分が抜けてしまったような、痩せて色黒の患者さんに多い。こういう患者さんを治すのには滋陰降火湯(じいんこうかとう)を使う。
水分が蒸発して熱をもった体を潤して熱(火)を冷ます、そんなイメージの薬だ。地黄が主役で、天門冬や麦門冬が体の中に水を貯える作用があるので異化亢進が収まるらしい。

冷え性になる60歳代でこんな虚熱の患者さんをみたことがないが、西洋医学で診断がつかない以上、漢方薬で症状を取ってやるしかない。それにしても様々な病態があるものだと思う。

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