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臨床日記

【 漢方・整体施術 治療症例 】
61.腹水には分消湯血鼓加減(ぶんしょうとうけっこかげん)

分消湯は利水剤と理気剤*の合わさった処方で、腹部の膨満に使う。
症状に応じて分消湯の加減がある。

  • 1.気鼓(ガス腹)の場合は理気の青皮(じょうひ、もしくは、せいひ)を加える。
  • 2.血鼓の場合(肝硬変による腹水)は牡丹皮や紅花などを加える。
  • 3.食鼓(食べ過ぎ)の場合は消導薬*の麦芽などを加える。
  • 4.水鼓(水の飲みすぎ)の場合は官桂を加える。

肝硬変による腹水には分消湯血鼓加減がいいと山本巌先生が教えてくれた。

理気剤* 消化管に溜まったガスを取る薬
消導薬* 消化を助ける薬

血鼓加減は腹水を抜く処方なのに茯苓と白朮が除かれる

有名な利水剤に五苓散(茯苓、白朮、猪苓、沢瀉、桂皮)がある。
だが腹水には白朮と茯苓が要らないのか血鼓加減では省かれている。分消湯の中で特徴的な利水生薬としては大腹皮(だいふくひ)と燈心草(とうしんそう)があるが、私の研究ではこれらの生薬には強い利水効果を見いだせなかった。

ただし、分消湯血鼓加減は肝硬変の腹水には大変よく効くし、心筋症で腹水と胸水の人にも効いた経験がある。おそらく分消湯血鼓加減は利水剤、理気剤、駆瘀血剤の相乗作用で効果が出るのだろう。

分消湯 処方

五苓散を自殺目的で大量に飲んだ

肝硬変で腹水のある患者さんが自殺目的で数週間分の五苓散を一気に飲んだら腹水がすっかり取れたという。
真偽のほどは明らかではないが、それほど五苓散は腹水には効かないということだ。

熱病の患者で尿が出ないときに使われた五苓散だが、今では利尿薬のように思われて使われている。硬膜外血腫、めまい、腹水にも使われるが、五苓散は万能薬ではない。

分消湯血鼓加減の投与量

分消湯血鼓加減の投与量分消湯の投与量は生薬で 38g ほどだ。血鼓加減では茯苓と白朮を省き、牡丹皮、紅花、当帰、芍薬を加えるから 40g くらいになる。丸薬の場合はこれよりもの凄く少ない量で済む。

腹水によく効く分消湯血鼓加減だが、腹水が溜まりすぎて腹水だけではなく、足が腫れたり(65歳の男性)、陰嚢水腫まで起こってくると(72歳の男性)また別の利水剤が必要になることを経験した。

(9153, 9338)

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