【 漢方・整体施術 治療症例 】
30. 重度の狭心症:68歳男性
心臓にある3本の冠動脈のうちの回旋枝と右冠動脈に 75% の狭窄がある。最近、苦しくなってきたので、病院でバイパス手術をするつもりだという。冠心Ⅱ号という心臓の薬を薬局で出されて(冠元顆粒)飲んでいるが効いていないので漢方で治療して欲しいという。心臓のみならず頸動脈などにも動脈硬化があり、枯れ枝状態だと言われた。
冠心Ⅱ号方は近代になって作られた(中国医学科学院)狭心症用の薬で、薬局向けの薬としては販売されているが、保険漢方薬にはない。赤芍、川芎、紅花、丹参、降香で出来ていて、丹参が主役だ。赤芍は通常使われる芍薬にはない根の皮の部分がついたもので、駆瘀血作用があるといわれている。
とりあえず丹参、赤芍、釣藤鈎などの薬と駆瘀血剤を処方した。すると3週間ほどで症状は少し和らいだ。だが、国立循環器病センターのカテーテル検査で状態が悪いと言われたというのでバイパス手術をすることになり、11月13日に手術をした。
術後一か月の心電図には広範囲に虚血がみられる。しかし、漢方を飲むこと1年で虚血の部分がなくなり、元気に過ごしている。漢方丸薬の効果は劇的だった。
すごく調子がいいというので、患者さんに頼んで心電図を送ってもらって表にしてみた。
病院の先生は漢方が効くとは思っていないので、なかなか協力してくれない。
ただ、病院の先生が、漢方が効かないと思っていることは正しい。保険の漢方薬の効き目を見れば難しい病気に漢方が効かないと思っても無理はない。特に狭心症用の薬はないのだから。
心電図での虚血の見方
専門的になるが心電図の波形には名前がついていて、P波Q波R波S波T波などと呼ばれている。このS-T部分が落ち込むことが虚血を表している。心臓の下壁のみならず全面にも広く虚血部分がみられる。それが1年後にはまったくなくなっている。
ずいぶん以前だが、ベッドから立ち上がってトイレに行くと狭心痛がおこる患者さんを漢方で治療したら劇的によくなった。心臓カテーテル検査で調べると、ほとんど交通路のない冠動脈間に綿毛のようなバイパスができていたのに驚いたことがある。
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参考:狭心症の治療
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30. 重度の狭心症:68歳男性 - 2020年03月01日
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