第271回「マイナンバーカードは必ず失敗する」
戸籍は漢字登録
戸籍は漢字で登録するので、読み方は自由だ。前首相が菅(カン)なのか菅(スガ)なのかは、本人に聞いてもらわないと分からない。
海外でも同姓の人はいる。アメリカでもブッシュ(Bush)大統領のように親子で大統領になる人もいるから、親父さんのブッシュなどと区別する必要があるが、ブッシュという発音は変わらない。
漢字はどのように読むかが決まっていない。これが日本語の致命的欠陥だ。
戸籍は漢字登録なので、音読みでも訓読みでもないキラキラネームという当て字が流行っている。
男をアダム、心姫をハアトと当て字を許している文部科学省には驚きを隠せない。
元号(和暦)を強要しているのは日本だけ
中国は西暦を使っている。日本は未だに元号である和暦を強要している。
特に銀行では西暦で書くと訂正印を押して書き直させる。昭和、平成、令和を計算するのがどれだけ面倒なのかを我々は体験している。
漢字と元号の問題で日本語は滅ぶ可能性が高く、日本は言語学的障害を乗り越えることはITを駆使しても不可能だと思える。
マイナンバーカードの写真の更新は最大10年
マイナンバーカードの有効期限は最大10年になっているが、更新については制度が決められていない。その間に住所が変わり、容貌が大きく変化することもあるだろう。だが、面倒だからそのまま使い続ける人がほとんどだろう。
免許証のように5年ごとに強制的に写真を更新させ、住所変更に処罰を設けなければマイナンバーカードが信頼を失うのは目にみえている。
情報は常に更新する必要がある
警察庁は本来権限のない住人の情報収集を警官にやらせている。
犯罪防止の為と称して家族構成まで聞き出すことに努めているが、無駄に終わるだろう。情報は更新するシステムがないと古くなって使えなくなるからだ。マイナンバーカードは免許証の代わりにはならない。
健康保険証
医者は健康保険証の有効期限に敏感だ。
期限が切れていたら窓口現金の3割は受け取れても後で振り込まれる残りの7割が受け取れないからだ。だから保険証のコピーさえ窓口では受け取ってもらえない。これとマイナンバーカードはどう整合性を取るのだろう。
河野太郎はIT音痴
河野大臣はことあるごとにエストニアの情報国家について述べている。すべての情報処理がITでできるというが、人口が日本の100分の1しかない130万人の国の例は日本には当てはまらない。人口が多い国でそんな情報処理をしている国は中国しかない。
エストニアはロシアの一部で1991年にソ連から独立したが、ソ連の時代、専制国家で個人の情報が国家に管理される状況であったことを考えると、日本のような民主国家ではできないことだとわかる。
日本ほど人口の多い民主国家で、そういったシステムをとっている国は何処にもない。
国名 | 人口 | 国の体制 |
---|---|---|
エストニア | 130 万人 | 1945年から1991年までソ連の専制政治の下にいた |
日本 | 1億2500万人 エストニアの100倍 | 資本主義の自由で民主的な国 |
みずほ銀行の失敗とココアの失敗 エリートの知力低下
みずほ銀行は単なる現金支払い機の統一に17年の年月と2000億円の費用をかけても成功しなかった。
コロナ感染防止のCOCOA(ココア 新型コロナウイルス接触確認アプリ)にも政府は失敗した。一流銀行に勤めるエリートサラリーマンや国家公務員の能力の低さに驚かざる負えない。
一般人の情報処理能力
私のクリニックでは10年前からSkypeを使った遠隔診療を海外としている。今も海外との遠隔診療をしているが、今でもソフトのダウンロードが出来ない人が多い。
日本にはサイバー攻撃部隊がいない
敵性国家にサイバー攻撃を仕掛けるのは、兵隊が安全なことと、どこが攻撃を仕掛けたことが分からないという意味で、経済的で安全な攻撃といえる。
サイバー攻撃は北朝鮮やロシアだといわれているが、無論、アメリカもしているだろう。ハッカーを取り締まる人材が警察にいない状態では国力は無いに等しい。
国民に金品を配って入会を進める国などない
昔から金品を払って人を勧誘するなど怪しい団体であることは言うまでもない。Googleは無料でGoogle mapを提供しているが、無くなると困るから誰でもお金を払ってでも使いたいはずだ。
マイナンバーカードについては以前にも書いたので、それを参照して欲しい。
河野太郎は人気の高い政治家だが、マイナンバーカード普及の失敗を押しつけられて政治生命を断たれるはずだ。
もし、河野太郎が総理大臣になりたければ、仮病を使ってでも今すぐにでもデジタル大臣を辞任するしかないだろう。
- 第271回「マイナンバーカードは必ず失敗する」
- 2023年04月25日
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