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臨床日記

【 漢方・整体施術 治療症例 】
89.非結核性抗酸菌症(Mac菌)の感染を治す

6年前、78歳の男性がこの病気に感染した。Mac菌は自然界にある常在細菌で、免疫が落ちてくる60~70歳代で発病してくる。難治性で薬はほとんど効かない。死亡率は結核を上回る。Mac菌は自然界にある常在細菌だからエンビ丸は効かない。それは細菌の感染力が強いのではなく、免疫が落ちているのが原因だから、治療は免疫を上げる以外に方法はない。

この患者さんには通導散加防風通聖散加減(導聖丸)を出した。導聖丸は通導散と防風通聖散の合薬だ。普段は癌の治療に使っているが、この薬は免疫を上げることで癌に打ち勝とうとする作用がある。患者が薬を飲みだすと病巣は小さくなった

通導散の加減

当帰、木通、陳皮、紅花、蘇木、枳実、厚朴、去、大黄、芒硝、甘草
 + 桃仁、牡丹皮

通導散は万病回春に載っている処方で、【馬に蹴られたり馬車に轢かれたりして死にかけた時に使う薬】だ。
つまり、深い外傷を負った時の薬だ。日常で通導散が使いにくいのは下剤作用のある大黄芒硝が含まれているからだ。大けがのとき時には下剤が必要なのかもしれないが、打撲に使う治打撲一方には大黄も芒硝も含まれていない。

大黄と芒硝は省いても駆瘀血作用に変わりない

大黄には瀉下作用の他に抗炎症作用もあるらしく、抗炎症作用だけを求めたい時には大黄炭、つまり炭にして使う。私は大黄も芒硝も省いて使っている。特に芒硝は急に便意をもよおす作用が強いので省いたほうがいい。瀉下作用は無くても瘀血作用には変わりがない。

甘草を省く
甘草は保険エキス漢方の7割に含まれている。目的は味を良くするためだ。食品添加物としても広く使われているが丸薬では必要ないので省いている。

通導散に駆瘀血作用のある生薬を加える

通導散に含まれる駆瘀血作用のある生薬は、蘇木と紅花しかない。そこに桃仁牡丹皮を加える。エキスで言うと、通導散に桂枝茯苓丸を加えたものになる。

防風通聖散

防風通聖散は後世方に属する処方で18もの生薬からなる。だから処方の解析は難しいが、簡単に言うと、尿と汗と便と胆汁から老廃物を体の外に出して新陳代謝をよくする作用がある。

さらに黄芩や桔梗が入っていて炎症を抑える作用もある。癌治療の場合は体の毒素を排泄して新陳代謝を促すのが大切だと考えている。ただし、芒硝は除いている。

防風、黄芩、大黄、芒硝、麻黄、石膏、白朮、荊芥、連翹、桔梗、山梔子、芍薬、当帰、川芎、薄荷、滑石、生姜、甘草

尿を出す滑石、麻黄、石膏、白朮
汗を出す防風、荊芥、連翹、麻黄
胆汁排泄を促す山梔子
便を出す大黄、芒硝
炎症を取る黄芩、桔梗

導聖丸の作用

体の中から便、汗、尿、胆汁から老廃物を出して新陳代謝を高めてやる。その後、駆瘀血剤の通導散で血流をよくして免疫を上げてやるという処方だ。薬は使いやすいように加減しなければうまく使えない。特に後世方は加減が重要だ。

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