【 漢方・整体施術 治療症例 】
109.慢性硬膜外血腫の3例
慢性硬膜外血腫の治療例を紹介する。
慢性硬膜外血腫とは
頭部外傷後、通常1~2カ月かけて、頭蓋骨の下にある硬膜(脳と脊髄を覆う膜の一つ)と脳の間にじわじわと血液がたまって血腫ができる病気です。血腫が大きくなり脳を圧迫することで、頭痛、物忘れ、認知症によく似た症状(意欲の低下、性格の変化、反応の低下など)、歩きにくさ、片方の手足に力が入らないなどさまざまな症状をきたします。高齢者に多くみられ、人口10万人あたり年間1~2人程度が発症するとされています。
症例1:男性
患者さんの父親が慢性硬膜外血腫で3か月後に手術をするという。そこで止血【芎帰膠艾湯に浦黄を加えた処方】を出した。
すると術前の検査で治っているから治療しなくてもいいと言われた。
症例2:女性
春の北欧が好きなご婦人は旅行中に転倒して大理石の床に頭をぶつけて慢性硬膜外血腫になったが、止血と通導散+桃仁+牡丹皮−大黄−芒硝で治った。
症例3:74歳女性
北海道からの遠隔診療だった。
2か月前に頭部を打撲した。病院で五苓散とトランサミンを処方されたが効かないので、遠隔診療で受診。2か月後には消失した。
慢性硬膜外血腫に五苓散の保険エキス漢方を出す脳外科医の先生が多いが、五苓散は熱病の時に尿が出なくなった時に使われる薬であり、適応症が全く違う。
浦黄はイナバのしろうさぎ(印旛の白兎)がサメに噛まれて苦しんでいる時に、大黒様が浦黄を体に塗り付けることでよくなることを教えてもらって治ったという伝説に由来する(浦黄はガマの花粉)。
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109.慢性硬膜外血腫の3例 - 2024年07月01日
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