【 漢方・整体施術 治療症例 】
91.眼窩の変形
正常眼圧緑内障:48歳女性
2-3年前から急に左目が緑内障になり、視野欠損が起こってきたという。眼圧は正常、つまり眼圧は正常なのに視野欠損がおこる病気だ。
私は以前、鐘紡記念病院で眼科の樋口先生と一緒に多くの緑内障の治療を漢方でおこなってきた。漢方薬がどのくらい眼圧を下げるかを研究し論文にして発表した。するとそれが大手新聞にのり、さらに多くの患者さんを診ることができた。
麻黄・石膏を中心とする漢方薬は眼圧降下作用があり、さらに長期にわたって飲むと効果があるのは間違いない。
だが、最近は正常眼圧緑内障の患者さんが増えてきて、眼圧の低下を指標に漢方での治療を続けることが難しくなった。
何故なら眼圧を指標にするのとは違い、視野検査はそれほど正確ではないので、視野の検査で薬が効いているか判断するのが難しいからだ。
漢方の治療も西洋医学の治療と同じで眼圧をできるだけ低く保つために点眼薬での治療をしている。漢方でも眼圧を下げる漢方丸薬の量の四分の一ほどにして毎日飲んでもらって様子をみることにしている。
施術で眼圧を低下させる
オステオパシーの施術師だった古賀正秀先生は、緑内障は眼窩が変形して眼球を圧迫するから緑内障がおこるのだと教えてくれた。
先生は眼窩の上縁と下縁を詳しく調べ、眼窩を大きくする方法を伝授してくれた。実際に4人の緑内障患者さんを古賀先生に施術をしてもらったら、4人中3人が一回の治療で眼圧が4-5も下がったのに驚いた。
ただ、治療は極めて難しく、もともと眼窩のサイズが生まれつき違う人も多い。それでも眼圧が正常の人もいるので、どんな歪み方が病気を起こすかは教えてもらっていない。
施術で眼窩が広がるのか?
古賀先生の真似をして施術をすると、緑内障で目が見えにくかった人が少し見えるようになったりもするが、眼圧計がない私には本当に効果があるかさえ確かめようがなかった。
48歳の女性は2年間半ほど前から正常眼圧緑内障になり、左目に視野欠損が起こっているという。目を見ると明らかに左目が小さく見える。
そこで古賀先生にならった施術をすると、左目が明らかに大きくなった。眼窩が広がることなど信じられないことだが、やはり古賀先生の手法は正しかったのではないかと思った。ただし緑内障の人は滅多にこられないので、追試は出来ていない。
(9454)
以前ラムゼイ・ハントでも眼窩が大きくなったように思えた。
- 【 漢方・整体施術 治療症例 】
91.眼窩の変形 - 2023年04月01日
患者さまお一人お一人にゆっくり向き合えるように、「完全予約制」で診察を行っております。
診察をご希望の方はお電話でご予約ください。
- 読み物 -
- ●2025.01.10
- 115.強力な下剤
- ●2025.01.01
- 第323回「丸薬作りの20年」
- ●2024.12.25
- 第322回「世界大恐慌への足音」
- ●2024.12.20
- 第321回「コーヒーの文化」
- ●2024.12.10
- 第320回「性交痛で悩む患者さんへ」
※ページを更新する度に表示記事が変わります。