【 漢方・整体施術 治療症例 】
81.学校を休みがちな体力のない子供の治療:18歳女性 大学生
高校1年生のときから吐き気、めまい、倦怠感、動悸、過呼吸、不眠があり、普通の高校を辞めて通信制高校に移り卒業した。体調が落ち着いたので、一人暮らしをして大学に通い始めた。
ところが一人暮らしになると、また体調不良で朝起きることが出来ない。このままでは単位が危ないという。そこでお父さんが自宅から遠く離れた下宿に週に2度泊まりに行って、お嬢さんの面倒をみる羽目になった。
医者からはランドセン、トリプタノール、補中益気湯、当帰芍薬散を投与されていた。
当帰芍薬散
もともと妊婦の腹痛に使われ薬で、当帰、芍薬、川芎、茯苓、沢瀉、白朮の生薬からできているが、この患者さんに効きそうな成分は含まれていない。
補中益気湯
モンゴル軍の城攻めにあった城内で多くの人が傷寒(感染症)に似た症状で亡くなったことから李東垣が作った処方だ。含まれる黄耆や人参はこの症状に効くが、保険エキス漢方では量が少なすぎてまったく効果がない。
施術を中心に治療することにした。一週間ごとの治療で3回目に来たときは、普通に起きられるようになったと喜んだ。ただしお嬢さんを連れてクリニックまで来ると往復で6-7時間かかるので2週間に一度の治療にして欲しいという。
するとその途端に体調が悪くなって、来られなくなった。こういった患者さんは頻回に治療しないと落ち着いた状況までたどり着けないものだ。
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このお嬢さんを施術した治療師は、自分の子供さんで似たような経験があった。お嬢さんはいつも朝起きられないので、お母さんが車で学校まで送っていくが、授業中に気分が悪くなって早退してくる。早退と遅刻を繰り返していて、休んでしまうこともしばしばだった。
そうするうちに出席日数が足りなくて高校を卒業できなくなってきた。高校3年生で留年されては学校も困るので、早退や遅刻に関しては、リポートを書かせたり、放課後の時間に補講を行うなど全面的に協力してくれた。だが、欠席日数だけはそういう配慮ができない。あと数日で留年というところまでいった。
そこで私は普段は禁止しているのだが、治療器具を家に持ち帰ってお嬢さんを治療するように指示した。お母さんは必死で毎日治療することでお嬢さんは何とか元気になり、無事に高校を卒業して、それ以降、体調がよくなり、今は普通に大学に通っている。
こういった生れつきの虚弱体質の人は意外に多く、成人すると元気になるのだが、それまでの間の義務教育のところで挫折してしまう。長期に漢方を飲んでもいいが、骨格を矯正する治療を頻回に受けると早く治る。
どうして治療器具の貸し出しを禁止しているのか
プロの施術師は家では決して治療してはいけない。
家で治療するとキリがない。家族全員の治療をする羽目になり、家でくつろぐことも出来なくなってしまう。
おまけにタダだから皆が少し疲れただけで甘えてくる。だから家族は他の施術師に頼んで治療してもらうのが原則だ。
どのくらいの間隔で施術が必要か?
虚弱な子供は段々元気になるが、学校に行かないと授業に遅れてしまう。だからこの患者さんのようにまずは通信教育に切り替えるなどして体の負担を減らすといい。
普通の学校生活をしながら治療するなら、最低でも週に2回の治療は必要だ。私の治療は骨格を治す治療で、マッサージとは違うのでよく効く。
受験対策にも有効な施術
普通の体力はあるが、受験勉強があまりに忙しくて疲れてしまう子供さんもいる。肩が凝り、頭痛がして勉強に集中できない。そんな時に施術を定期的に受けるとすごく勉強効率があがる。
司法試験の勉強をしている学生さんも来られている。どう体力を補うかも受験技術の一つだ。
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81.学校を休みがちな体力のない子供の治療:18歳女性 大学生 - 2022年10月10日

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