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香杏舎ノート

第159回「医者たちの漢方丸薬への大いなる誤解」

丸薬は保険のエキス漢方と同様の薬効を持っているのですか?

こういう質問を漢方の専門医からされると、私は心から落胆してしまう。
中薬大辞典を見ると、ほとんどの生薬が粉、丸剤、煎じ薬として使えると書いてある。いっぽうのエキス漢方は煎じ薬と同等の薬理効果があるか証明されていない。

昔、桂枝茯苓丸を使った時、保険にある桂枝茯苓丸料エキス(本来丸剤にすべきものを煎じ薬にしたもの)に比べて、断然効きが良かった。保険のエキス漢方は効能効果も副作用試験も免除されて保険に収載されたから、煎じ薬と同じように効くとはいえない。
丸剤については長い歴史があり、中国では広く使われている。何故、丸薬がエキス漢方ほど普及しないかといえば、作るのに大変手間がかかるからにすぎない。

丸薬の1日の投与量はいくらぐらいですか?

丸薬を使い出して20年位になる。投与量は長い臨床経験の中で決めてきた。本来、天然物である生薬の量を決めるのは難しい。

中国では時代によって度量衡が違うだけでなく、地域によっても異なっていた。成川一郎氏の「漢方の主張」という本には、現在の葛根湯を構成する7つの生薬の合計が20gとされているが、皇漢医学には42gと書いてあると説明がされている。つまり力価を決めにくい天然物の場合、十分な効果を出すために生薬の加減が避けられない。

保険の漢方の投与量は概ね1日量7.5gに統一されているが、処方によりエキスの収益量が違うので、増減がないのが不思議だ。シリカなどの賦形剤を使えばエキス粉末にする場合の賦形剤の量をコントロールすることはできるが、ほとんどの処方が7.5gに収まるのはいかにも不自然だが、エキス漢方にしか馴染みのない医者には絶対量があるとの先入観が入っている。

丸薬製造の本はないですか?

ドラムの直径は生産量との兼ね合いで決める。

ドラムの直径は生産量との兼ね合いで決める。

丸薬製造の機械を揃える場合、生産量を考えて機械を注文する。
例えば丸剤と丸剤を擦り合わせるドラムは、生産量を考えてドラムの大きさを決める。
丸剤を作るには、寒梅粉、ハチミツ、米粉、トウモロコシのデンプンなどを使うが、どの粉をどれだけ使って仕上げるかというのに職人的手技を必要とする。実際に作ってみないと会得できない。

こういう質問を医者から受けた時は、「実際に機械を買って作られるというのであれば、喜んでお手伝いします。でもとりあえず知っておきたいという気持ちなら教えることはできません。そもそも作るというのが秘密にされているノウハウなのですから。」と説明する。

既存の処方を丸剤にするメリットは?

六苓丸、七苓丸、六二丸

六苓丸、七苓丸、六二丸

丸剤は味を完全にマスクできるので単味の生薬でも飲めるから、単味の生薬の効果を確かめることができる。また飲みやすいので、量を多く飲める。私の数多くの丸剤の中で既存の処方は何一つない。

五苓散という利水剤がある、茯苓(ぶくりょう)、沢瀉(たくしゃ)、猪苓(ちょれい)、桂枝(けいし)、白朮(びゃくじゅつ)という5つの生薬からなるこの処方は臨床でよく使われるが、これには含まれない防已(ぼうい)、車前子(しゃぜんし)、竜胆(りゅうたん)も利水剤だ。こういう利水効果のある生薬を病態に合わせて薬を作っている。そうでなければ丸剤を作る意味はない。

漢方薬メーカーの一番大きな会社はツムラで、保険漢方薬の売り上げの85%を占める独占企業だ。各地での勉強会の補助、大学への協賛金、大学の寄付講座など、保険漢方の普及に尽力してくれている。ただしそれは、企業として当たり前のことだが、自分の製品であるエキス漢方を売る範囲での活動であることは言うまでもない。

多くの医者は潤沢な資金を持つツムラによって育てられてきたから、保険漢方の量が何故7.5gなのか? 煎じ薬とはどう違うのか? 桂枝茯苓丸料の料という意味がどういうことなのか? 疑問を抱かずに、ある意味、素直に育てられてきた。だからほんの少しでも保険漢方の範囲から外れると、何も知らないということさえ知らずに生きてきたように感じる。

私が一番残念に思うのは、保険の世界しか知らないのに自信満々の人が多いことだ。
私のような仕事は本来大学ですることで、中国の中医学院(漢方の大学)では薬を作っているところも多い。せめて大学の漢方外来ならエキスの保険漢方だけでは恥ずかしいと思ってもらいたい。大学では個人では出来ない保険外の薬を作り、若い先生を啓蒙するとともに、難病で苦しむ患者さんを治して欲しいと思う。

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