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香杏舎ノート

第344回「70年前に住んでいた家」

戦後すぐに建てられたこの家に私は住んでいた。物のない時代だから粗末な家だったが、それでも親父は苦労して建てたようだ。この絵は【両親の金婚式のお祝い】に私が描いた絵だ。

親父はケチで電気をつけっぱなしにしていると、すごく怒った。また、電話で2-3分も話すと、大声で「長電話をするな」と親父が後ろから怒鳴る。後で分かったことだが、電話は緊急用の役所の電話で、代金はすべて役所の費用だったからだ。

そんなまじめすぎる性格で、医者だが兵庫県庁の職員だった親父は「役人は公僕であり、県民に仕えるのが当たり前だ」と常々言っていた。

親父の給料は安かった

医者の給料は高いと思われているが、親父の給与は低かった。何故なら臨床の医者の給与は高かったが、事務職の親父の給与は一般の事務職と同じなので低かった。

親父はそういう状況だと優秀な医者が事務職には来ないと考え、臨床の医者と同じ給与に改革した。改革ができたのは祖父の力が大きい。祖父は兵庫県の弁護士会長をしていたし、戦前には神戸市の市会議員もしていた。

祖父について

私が生まれた頃、祖父は父に「もし、兵庫県で不当な命令を受け、それが法律に反するものと思ったら、喧嘩して仕事を辞めてきなさい。私が食べさせてやる」と言っていた。
つまり県が問題を起こせば、県知事を相手に法廷闘争をする覚悟だった。

親父は真面目だった

昔のことを思い出してみると、親父も真面目だった。
親父が衛生研究所の所長だった時、雇用期限のある職員が居直って辞めずにいた。今では考えられないことだが、それまでの研究所の所長はトラブルに巻き込まれるのを恐れて放置していた。

親父は弁護士と一緒にこの問題を解決すべく、何度も裁判所に通って勝訴した。この業績で弁護士は有名になったというから、こういった習慣が各地にあったのだと思う。

真面目な一家の中のエピキュリアン

もう50年も前の話だが、医学生だった私は家庭教師をしてお金を貯めていた。コツコツ貯めたお金が25万円になった時、私はエアコンを2階の自分の部屋につけた。エアコンと言っても無論、暖房機能はなく、いわゆるクーラーだ。当時、車にもクーラーはなく、三角窓から風を取り入れていた。

医学部の学生だった私は勉強している時、シャツの下の汗が気持悪くて集中できない、そんな思いからクーラーを買ったのだ。使わない部屋の電気がついているだけで怒る親父から何か文句が出るかと心配したが、電気代を払えとまでは言わなかった。そして家族は時々、涼みに来ていた。

私の家系は医者が多く、開業医は私一人で後は大学病院の先生などで、何やら寂しい。娘は弁護士になり、東京の港区で働いていて、私は千代田区で開業している。

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