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香杏舎ノート

第171回「日常携帯品と非常時携帯品」

携帯電話もない25年前なら、日常の携帯品として必要なものはティッシュとハンカチぐらいだった。20年くらい前から携帯電話、10年前からスマホの出現により、日常の携帯品は一気に増えた。

一泊以上の外出時に携帯する電子機器一泊以上の外出の時に私が携帯する電子機器は写真のものだ。iPod Touch、iPhone、iPad mini、ポケットWi-Fi、そしてガラ携だ。
iPod Touchは音楽用、iPad miniは原稿を書くために持ち歩いている。メールはこの3つで読めるし、iPhoneで電話もできるのだから、なにもガラ携を持ち歩かなくてもいいように思える。

しかし、もしiPhoneが旅先で壊れたら大変なことになる。代替え機を出してくれないからその場で買い替えするしかない。ガラ携はその点、どこにでもある携帯電話ショップに行けば、修理中の代替え機を出してくれるので安心だ。
一般にスマホはすぐに電池がなくなる。そういう面も考えるとガラ携は必須のアイテムと言えよう。

非常時携帯品

阪神大震災の被災者である私は、非常時の携帯品について様々考えてきた。家に備蓄するものは飲み水だけでいいと考えている。また風呂の水を流さないことは20年経った今でも続けている。マンションに住んでいる場合、水道が止まったら飲み水だけなら家まで持って帰ることはできても、トイレを流すだけの水を運び上げるのは不可能だ。だから風呂の水は流さないほうがいい。食料を備蓄する必要はあまりない。無論あった方がいいが、飢え死にするような事態はおこらないだろう。もし食品を置くならなら缶詰がいい。賞味期限が長いからだ。

さて持ち歩くものとして震災直後に家族に小型のナイフと懐中電灯をもたせることにした。
一言で災害と言っても震災だけでなく大規模停電、火災、洪水など様々なものが考えられる。また災害が起こる状況もまちまちだ。一番使用頻度の高そうなものは懐中電灯だ。スマホの懐中電灯機能を使うのもいいが、強力な懐中電灯は貴重だ。地下街、ビルの中などで停電に合う可能性も高い。無論、夜、道に迷うこともあるだろう。

ナイフさらにナイフは非常時に物を切ったり袋を破ったり、いろんなことに使える。一番重宝しているのが写真のナイフだ。刃の長さは2センチほどしかないが、役に立つ。この大きさなら警察に叱られることもない。
特に役に立つのがハサミだ。袋を切ったり、ほつれた糸を切り取り、欠けた爪をカットできる。爪ヤスリは爪が割れた時に便利だし、先はマイマスドライバーになっている。
ただし、飛行機には持って乗れない。

薬などの非常時携帯品薬は鎮痛解熱剤と胃薬、抗生物質、咳止めを持ち歩いている。初期の治療として必要なのは、痛みを止め、熱を下げる、胃痛を抑えるといったことだ。
抗生物質は膀胱炎や歯肉炎、爪角炎に使う。これでほとんど間に合ってきた。
黒いナイフのようなものはFBIの支給品で金属に反応しない硬い樹脂で出来ている。親父狩りに合わないように買ってみた。左端は特殊警棒で、結構危険なものだ。無論、こういった物は持ち歩いていない。
笛は結構役に立つのではないかと思って購入した。意外に声は届きにくい。

火打ち石右上は強力な懐中電灯、その隣の四角い銀色のものはアメリカ軍の支給品の火打石。
ナイフの刃やハサミでこすると火花が出る。銀色の本体はマグネシウムで出来ているのでナイフで削って火種に使う。水にぬれてもタオルで拭けばすぐに使えるところがいい。

無論こんなものをすべて持ち歩いているわけではないが、どんなものが役に立つのか想像して遊んでいるのが楽しい。

ゴム手袋最近、面白いと思っているのが、ゴム手袋だ。水を入れる水筒になるのではないかと思っているのだ。手首の所で縛れば水を持ち歩ける。飲む時は指一本ずつ穴をあけて飲んでは縛っていけばいい。

いずれにせよ昔と違って持つものが多くなったので、リュックでないと持ち運びが出来なくなってしまった。

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