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臨床日記

【 漢方・整体施術 治療症例 】
101.土鼈甲(どべっこう)、牡蛎、石膏

水に溶けない石膏、牡蛎などは粉末で投与すると良く効く

59歳女性、原因不明の腹水で治療していたが、なかなか腹水が引かない。そこで鼈甲丸(べっこう)を1日3g足したら、4週間でずいぶん腹水が引き出した。

鼈甲はいわゆるメガネに使うタイマイではなく、シナスッポンの甲羅もしくはクサガメの甲羅だ。この患者さんは西洋医学の治療を受けていないので、病名は分らないが、特発性肝硬変と考えて治療している。

検査をしていないし、費用がかかるからと十分な漢方の量を飲んでくれない。それでも足が細くなり、お腹も柔らかくなり、そして肌の色もよくなった。

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鼈甲

クサガメの甲羅
出典:漢方薬のきぐすり

腹の中に腫瘤がある時に鼈甲が使われる。鼈甲は通常、煎じ薬として出されるが、水に溶ける成分は限られているので、粉末で投与すると驚くほど効くし、量も少なくて済む。

石膏 エキス漢方に石膏末を足すと良く効く

【漢方の主張】を書いた成川一郎氏は保険エキスに関する優れた研究を残してくれている。本には石膏を煮沸しても石膏は0.7gしか湯に溶けださないと書いてある。つまりエキスの麻杏甘石湯や越婢加朮湯には石膏はほとんど入っていない。

私が煎じ薬を使っている時は、煎じに石膏を何十グラムも入れていた。保険のエキス漢方を使っている時は麻杏甘石湯や越婢加朮湯をボトルで買い、分包するときに石膏を混ぜていた。

石膏を2g以上使うと石膏に抗炎症作用があることが分かる

石膏を2g以上粉末で投与すると、石膏そのものにも抗炎症作用があることが分かる。乾地黄には抗炎症作用があることが知られているが、地黄石膏丸をつくると、麻黄石膏丸といった抗炎症作用とは違う乾地黄の抗炎症作用が強調されるのが分かる。

安中散中の牡蛎(ぼれい、カキの貝殻)

カキの貝殻
出典:漢方薬のきぐすり

安中散は胃酸が上がってくるような状況の時に使う薬で、胃酸を抑えるためにカキの貝殻である牡蛎がはいっている。牡蛎は水に溶けないので、安中というように散薬にして飲むのが常識だ。

だが、粉末だと高い薬価がつかないので、保険漢方ではわざわざ煎じて安中散(料とは粉ではなく煎じたもの)になっている。牡蛎は水には溶けないのでエキスの安中散には胃酸を抑える作用はない。そこでエキスに牡蛎の粉末を加えるととても効くようになる。

ただし牡蛎の粉末を加えるときは必ず、焼き牡蛎末を使用して欲しい。カキの貝殻は衛生的ではなく、結核菌がついていることがあるからだ。焼き牡蛎末がないときは電子レンジで殺菌してやるといい。また茯苓末を加えたほうがさらに良く効く。

エキスの桂枝茯苓丸も丸薬で飲むべきだ。丸薬と保険の桂枝茯苓丸料(料とは本来丸薬にするものを煎じたもの)は、桂皮の揮発成分が煎じることで無くなってしまっているので、まったく効かない。エキス末を嗅いでも桂皮の匂いがしない。だからこれにも桂皮末を足して使うといい。

【注意】

  • 粉末を保険エキス漢方に混ぜる時、生薬末の費用を請求してはいけない。
    混合診療になるためだ。
  • 当院では鼈甲や石膏も丸薬として投与しているので、加熱処理している。

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