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香杏舎ノート

第54回「膝の痛み」

今から1億数千年前、地球には数多くの恐竜が生息していた。大きな恐竜は体長30メートル、重さは30トン以上、あまりに肥大化したため、地上ではその体重を支えることができず半水生の生活を送っていた。こういった恐竜の骨が発掘されると足の 関節に必ずといっていいほど変形がみられる。あまりに重い体重を支えきれず骨が変 形しているのだ。恐竜が絶滅した直接の原因は巨大な隕石が地球に衝突したためと考 えられているが、化石から見る限り、巨大化した恐竜は地球の重力の中で繁栄していくには限界をむかえていたと言えるかもしれない。

変形性膝関節症

年配の患者さんが膝の痛みを訴えて整形外科を受診する。レントゲンをとると膝の骨 がすり減っている。長年にわたって体重を支えてきたため膝の軟骨が摩耗して骨同士がこすれあって変形している。この恐竜と同じ骨の変化を変形性膝関節症という。

膝の関節は関節嚢という袋のような物で包まれている。ここに潤滑油の役目をはたす 関節液がわずかばかり含まれている。関節が酷使されると軟骨がすり減って、軟骨で覆われていた固い骨と骨が直接擦りあわさるようになる。すると痛みがおこり関節嚢の中に浸出液が出てくる。関節嚢一杯に浸出液が溜まると足を曲げることが出来なくなる。

お医者さんに膝の水を抜いてもうというのは関節嚢に溜まった浸出液を抜いてもらうことだ。お医者さんは水を抜くだけでなく、ステロイドと痛み止めの薬を関節の中に 注射してくれる。だから水を抜いた後はすぐに正座もできるようになるし痛みも無くなる。ところが1週間もすると薬の効果はきれて、また痛みがおこり水も溜まるようになる。水を抜くのが癖になるというのは、こういうことを指している。

鶴膝風

水を抜く以外の治療は、痛み止めの飲み薬、湿布、温熱療法くらいしかない。どれも根本治療にならない。痛みは年を追うごとに強くなり、変形も進行する。医者は「体重を減らしなさい、膝の筋肉を強くしなさい」と注意するが、簡単に体重が減るはずもなく、運動もままならないから膝は変形し続ける。痛くて歩けないから膝のまわりの筋肉が痩せて関節がフシくれだってくる。細い足の真ん中に膝の関節が目立つようになる。鶴の足のようだから鶴膝風と呼ぶ。片方の足が痛くなればそれをかばって反対の足に体重をかける。だから必ず良いほうの膝も変形を起こして両方とも悪くなる。高齢になれば骨も痩せるし筋肉も落ちてくるから症状はますますひどくなる。変形のひどい関節は人工関節にするしか方法が残っていない。だが手術をしても正座はできないし、リハビリのために長期の入院が必要だ。とても想像するようないい結果 は得られないことが多い。

本当に酷使することで悪くなるのか

太った人が長年にわたって体を酷使すると膝が変形する。もっともらしい話だが本当なのだろうか。確かに太っている女性に多い病気だ。だが、こういう人の多くは運動 が大嫌いで、とても動き過ぎて膝の軟骨が減ったとは思えない。またそれほど太っていなくても膝が悪いという人もいる。だから単に使い過ぎといった物理的な要素以外にも何か原因があるようだ。

タイヤの片減り

体重が重くて膝が変形するなら両方の膝が同時に痛くなってもよさそうなものだ。だが必ず片方から痛くなる。何故なのだろう。車のタイヤだって均等に減ってくる。前後での減り方は違うが、左右ではあまり違わない。もしタイヤが片減りするようなら 車体が傾いているはずだ。そうか。ひょっとすると左右の膝にかかる体重にばらつきがあるのではないかと思っ た。上半身が前後左右にゆがむと、片方の膝に体重が多くかかる。しかも関節の一点に集中してかかる。一点に圧力がかかると、それほど体重が重くなくとも骨が擦り合わされて痛みを起こすのではないか。そうなら上半身の歪みを治して体重が平等にかかるようにしてやれば痛みが楽になるはずだ。そう思って、膝は触らずに上半身だけを治してみた。すると不思議なくらい痛みがましになる。膝の曲がりもよくなる。結局、体重が均等にかからずに膝が捻じれて痛みをおこしていたのだ。

漢方での治療

体の捻じれを治しながら骨を丈夫にする薬、軟骨を作る薬、血流をよくする薬を根気 よく飲んでいくと相当に悪い膝関節症でも良くなる。老化で悪くなったものはしかたないと諦めずに治療をしてみることだ。レントゲンで骨がかなり変形していると言われた人でも歩けるようになることが多い。西洋薬が効かない分野で、これほど漢方が効く病気も少ない。膝を悪くすると立ったり座ったりすることもままなくなり、寝たきりになる可能性が高い。だから少しでも早いうちから治療を受けることをお勧めする。[老化でちびてしまった骨が良くなるはずはない]といった先入観をもたずに治療を試してみるとよい。

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