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臨床日記

【 漢方・整体施術 治療症例 】
7. 陰嚢水腫:69歳男性

患者さんは5年前から陰嚢に水が溜まり、3か月に一度注射器で水を抜いてもらっている。漢方で何とか治らないかと言って受診に来られた。

睾丸は胎児の時は腹腔内にあって、成長とともに陰嚢の中に降りてくる。そして腹腔との通路は遮断される。しかしその通路が完全に閉まらない場合は、その通路を通じて腸が陰嚢の中に入り込んでくる。これを脱腸と言う。また腸が通るほどの隙間はないが細くてつながっている場合は腹水が溜まってくる。これを陰嚢水腫という。
腹腔内には正常時でも50cc ほどの腹水があり、これが腸の摩擦を防いでいる。この水が陰嚢の中に溜まる。成長期にある赤ん坊にはこの2つの病気が多い。

陰嚢水腫老人になると腹筋が弱って脱腸が起こってきたりする。この患者さんの場合は陰嚢水腫がおこってきた。
手術をして通路を塞げば治る病気だから手術をしなさいと勧めたが、漢方で治したいという。

漢方には五苓散(ごれいさん)という水を出す薬があるが、ほとんど効かない。
ある漢方医から聞いた話だが、肝硬変で腹水が溜まっている患者さんが五苓散を2週間分投与された。その患者さんは自殺目的で、1日ですべての薬を飲むと、すっかり腹水が消えたという。それほど五苓散の効果は弱い。

そもそも五苓散は、含まれる5つの生薬を粉末にして合わせて飲むのが正しい飲み方だ。だが保険漢方薬は煎じているので効果がさらに低くなる。

漢方医が五苓散を投与する場合、薬研(やげん)で粉にして投与するのだが、間に合わない場合は5つの生薬を煎じて出すこともあった。この場合、五苓散とは言わず、五苓散料という。保険エキス漢方の名前には煎じたものだと分かるように必ず料という文字が入っていたが、今では表記されていないようだ。

五苓散は元々熱病に伴う尿閉に使われた薬で、陰嚢水腫のような体腔に溜まった水を抜くのには向いていない。
こういった水を抜くには大腹皮や灯心草が必要だ。私はこれらの生薬の入った独自の丸薬を作って治療している。この患者さんの経過はとてもよい。

過去に2度ばかり、脱腸の手術をしたくないので、漢方で何とかならないかと相談を受けたことがあるが、通路が腸のはまり込むほど広くなったものは手術しか方法がない。

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