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香杏舎ノート

第65回「鼻アレルギー」

1987年、鼻アレルギーについて大変興味深い症例が発表された。広島県、宮島の野生の猿がアレルギー性鼻炎にかかっていることがわかったのだ。猿を捕まえて調べてみると、血液の中に杉花粉に対する抗体もあり、立派な杉花粉症であることが証明された。猿は野山を駆け回るのが仕事のはず、そんな猿までもが花粉症にかかるとは、本当に大変な事態になったものだ。

鼻アレルギーは昔からの病気ではない。ここ何十年かに起こってきた病気だ。もし以前から猿が鼻アレルギーにかかっているのなら、少なくともそういった症例が報告されていてもおかしくない。だが猿はもちろん、人間だって花粉症が報告されだしたのは、1960年頃からだ。それ以前に日本では鼻アレルギーはなかった。そのころを境に鼻アレルギーは次第に増え続け、今では国民の5人に1人が鼻アレルギーだと言われている。

なぜこれだけ鼻アレルギーの患者が増えたのだろう。杉の植林が増えたのが原因とする説、公害説、寄生虫が減って無菌的な生活になって免疫が弱ったとする説などが学者から提言されている。だがこれを猿の鼻アレルギーに当てはめて考えると、うまくいかない。もともと猿は杉の植林の中で生活してきたし、人間のように無菌的な生活を送るようになったわけでもない。公害は原因かもしれないが、猿は都会の真ん中で暮らしているわけでもない。

年寄りには少ない

鼻アレルギーの患者を観察していると面白い。年寄りには患者が少ない。もちろんいることはいるのだが、若い人に比べて重症な人も少ない。とくに50~60歳以上の人には少ない。日本が高度成長を遂げる以前に生まれた人は鼻アレルギーになりにくいようだ。このころ生まれた人の衛生状態は悪かった。サナダ虫、蟯虫といった寄生虫を体の中に持っていた。こういった寄生虫が体の免疫を刺激してアレルギーになりにくい体質になったという考え方もある。だが先ほども述べたがこれは猿には当てはまらない。野生の猿は昔も今も同じ環境で暮らしているからだ。

野生の猿と人間に共通する環境の変化はないのだろうか。猿は観光地という餌の豊富な環境で暮らしている。人間様も高度成長以降、豊かな環境で暮らしている。ひょっとすると、豊かな環境、栄養豊富な環境で鼻アレルギーがおこってくるのではないか。そんな想像をしてみると面白い。

食料難の時代に生まれた人はいつも腹を減らしていた。貧乏でなくともコンビニも自動販売機もなかったから家での食事を食べ損ねると、次の食事までひもじい思いをするのは誰でも経験するところだった。もちろん餌付けされていない本当の野生の猿も、ひもじい思いをしているに違いない。

最近になって甘いものを食べ過ぎると、腸の中にカンジダとよばれるカビが生え、その毒素が腸から吸収されてアレルギー体質を作ることが分かってきた。我々も以前から食べすぎ、特に糖分の食べ過ぎがこういったアレルギーを作ると主張してきた。なぜそういう主張をしてきたかというと、糖分の取り過ぎで症状が悪化することが明白だからだ。果物、お菓子、酒、ビールといった糖分の多い食物で悪くなる。そういった物を食べるとその日のうちに症状が悪化する。皆さんもよく観察してみてほしい。少しの糖分で症状が悪化するのがわかるはずだ。

糖分が病気を起こす本当の原因かどうかははっきりしないが、少なくとも悪化させることは間違いない。だが患者さんに甘いものを止めて欲しいと説明してもなかな話を聞いてもらえない。一度でも甘いもので悪くなるのを経験するとしっかり止める決心がつくのだが、残念でならない。

漢方での治療

20年ほど前、小青竜湯という漢方薬が鼻アレルギーによく効いた。だが2~3年で効かなくなった。病気のほうが重症化してきたからだ。次に効いたのは麻黄附子細辛湯だ。これは私が動物実験から臨床実験までして鼻アレルギーに効くことを証明した。

10年前まではこの薬が特効薬のように効いたが、やはり重症の人には効かなくなってしまった。そこで、新しい薬を自分で組み立てて使用しているが、この薬でほとんどの人は治るようだ。病気が重症化するときは漢方医も大変だ。よい薬を必死に探していかなければならないからだ。

私の経験

この原稿を書いているとき、新聞に飼い犬や飼い猫にも鼻アレルギーが起こり始めているという記事が出ていた。こんなにアレルギーの患者が増えているのに政府は大規模な疫学調査や研究を何故やらないのだろう。私は自分なりにいろいろと研究してきた。マウスに砂糖の多い食事をやってアレルギーになるかどうかの実験をしたり、疫学調査ができないか大学の公衆衛生の教室を訪ねたりした。だが開業医の手におえる仕事ではない。国民の大半がアレルギー体質に傾いているのだから、結核撲滅の時のような社会的運動がどうしても必要だと私は感じている。

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