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香杏舎ノート

第29回「M先生の不思議な治療」

ある日、新聞を読んでいると[糖尿病からの生還]という本の広告が目にとまった。書籍案内をみると、著者は阿部進氏。カバゴンというあだ名の教育評論家だ。彼は重症の糖尿病にかかっていて、失明の危機にさらされていたが、大阪で開業している先生の治療ですっかりよくなったという。ただし、治療はとても変わっている。そんな内容の本だ。面白そうなので、さっそく本を取り寄せて読んでみた。

一日に3.6リットルの水を飲む

本に書かれている治療法を一言でいうと、血液をきれいにするということだ。血液がきれいであれば細胞が元気になる。血液がどうしてよごれるかといえば、それは腸が汚れるからであり、その原因は糖分の取り過ぎによる。糖分を取り過ぎると腸の中で食べたものが異常発酵して腐りやすくなる。腐った老廃物は水とともに腸から吸収されて血液を汚す。汚れた血液は全身をまわり、血管や細胞を傷つけるという。

だからまずは腸をきれいにする。澱粉も腹で糖分に変わるのからこれも糖分と考え、これらを一切食べないようにする。そのかわり蛋白質と油分は自由に食べてよい。そして青菜を主食のつもりで食べる。青菜は腸を掃除する作用がある。さらに腸を掃除するために薬も使う。活性炭と下剤だ。活性炭とは臭いを吸収する、あの活性炭だ。食用の活性炭というのがあり、これを飲む。活性炭は腸内の老廃物を吸着する。そして下剤を使って毒素を吸着した活性炭や老廃物を積極的に体の外へ出していく。

腸がきれいになれば、こんどは血液をきれいにする番だ。水を多量に飲む。一日に一升ビン2本(3.6リットル)、夏場は3本 5.4リットルの水を飲む。飲む水が少ないと大腸内の水が血液に再吸収される。大便に含まれる水、つまり汚水をもう一度血液内にとりこむことになる。そうすると汚水が体をかけめぐり、血液は汚れて細胞を傷つける。新鮮な水を大量に飲むことで、きれいな血液が全身を巡り、血管の汚れを洗い流してくれる。塩も25g以上取る。塩は水分を体のなかに長く引き止める作用があり、細胞に活力を与える。こういった方法で血液がきれいになり、細胞が活性化されて元気になる。この治療は糖尿病に限らず、腰痛、癌などにも使われている。カバゴン氏の場合、老廃物が糖尿病による網膜症をおこしているからこの方法で血管がよくなり、目がみえるようになった。だいたいこんな内容だ。

大変おもしろかったので、見学にいくことにした。だが本には診療所の名前も住所も出てこない。先生はマスコミ嫌いらしく、M先生とだけ書かれている。いろいろ調べて寺田町に診療所があることをつきとめた。先生は診察中で話は聞けなかったが、事務長が対応してくれた。

風邪は腹の中で物が腐りだした証拠

M先生による風邪は伝染病でないという。澱粉などを食べ過ぎて腸で物が腐ると3~4日で風邪をひく。風邪薬を飲まず、青菜を多く取り、澱粉類を控えることで風邪はなおると言う。
私も確かに風邪は伝染病ではないと思う。医者も風邪を引くが、引くのはインフルエンザの流行っているときとは必ずしもかぎらない。風邪が大流行しても平気なことも多いのに、ふとしたはずみで風邪を引く。

あるとき面白い体験をした。風邪を引いてなかなか治らない。[風邪を引いたら旨いものを食べて寝ていたら治る]というから一生懸命そうしていたのだがダメ。エーイかまうものかと運動したら簡単に治ってしまった。多分、腹の中の老廃物が運動することで燃えて便や汗から出たからだろう。M先生の話を読んでから風邪を引くと絶食することにしている。すると風邪が早く治ることがわかった。

漢方との共通点

M先生の考えかたは、漢方と共通するところが多い。漢方でも毒素を排泄させる薬がある。防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)という。この薬は便、汗、尿、胆汁から体内にたまった老廃物を出させる作用がある。歳を取って新陳代謝が落ちてきた人に使うと、元気が出て免疫力が上がる。
そもそも現代人は食べ過ぎの人が多い。腹も減っていないのに退屈しのぎに食べたり、おいしいからといって度をこして食べ過ぎてしまう。おまけに運動不足だから食べ過ぎたものが腹の中で腐り、老廃物がたまる、漢方ではこれを食毒という。糖尿病、高血圧、高脂血症のみならず、アトピーなどもこういった老廃物が原因でおこる。食べ過ぎに注意して運動すればよいのだがそれが現代人にはとても難しい。

私の経験

M先生の水を飲む治療を試してみたことがある。一か月間だけやってみたが、とても大変だった。始終水分をとらなければならないのに加え、夜中でも小便で目が覚めてしまう。これに食事制限を加えることは、私にはとてもできないと感じた。そこで防風通聖散を元に工夫して食毒を体の外に出す強力な漢方薬を作った。これを使うと苦労しなくてもうまく体に溜まった老廃物を解毒できるようになった。
私は自分の作ったこの薬を愛用している。宴会が続いたり、迂闊にも食べ過ぎを続けてしまったときこの薬の世話になる。本当は絶食して本来の空腹感がもどってくるまで辛抱すればいいのだが、なかなかそれができない。薬を飲むと老廃物が出ていくなんとも心地のいい排便感がある。

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