漢方治療
香杏舎銀座クリニックの
癌(がん)治療
治療
漢方丸剤
癌と戦う武器を増やすために
癌(がん)になってしまった場合、まず癌の標準治療と言われる「手術」「薬物療法」「放射線治療」による治療をお勧めします。これらは癌の3大治療法と呼ばれ、癌には確実性の高い治療法です。
西洋医学での治療が出来ない場合に限り漢方だけでの治療をお引き受けしますが、西洋医学での治療が可能ならば、必ず併用してください。
漢方による癌の
治療メリット
癌の標準治療である手術や抗がん剤治療を嫌がる人もおられます。しかし、手術は癌細胞をキレイに取り除く可能性が高いですし、そうでなくても癌細胞を大幅に減らせる効果がありますので、西洋医学的治療は受けるべきです。
漢方治療のよいところは、そういった西洋医学の治療を邪魔しないことです。
それどころか、抗がん剤治療の副作用を抑えることが出来ますので、少しでも楽に戦うことが叶うのです。
邪魔しない
西洋医学的治療の邪魔をすることはないので、併用しても問題ありません。
副作用を抑える
抗がん剤治療は何クールかを繰り返し行います。一番患者さんを悩ませるのは副作用の「吐き気」です。それを抑えることが出来ます。
免疫力を高める
免疫力を高めることも出来るので、放射線治療や化学療法に耐えられやすくなります。
癌に効く
漢方丸薬処方
香杏舎銀座クリニックでは、通導散(つうどうさん)という漢方薬の加減方で治療します。
この通導散の処方は中島随象先生から山本巌先生へ、そして日笠院長に伝授されたもので、この処方に香杏舎独自の加減を加えて丸薬として処方しています。
通導散
通導散と聞くと、少し漢方に詳しい方なら保険漢方にもあることをご存知かもしれません。しかし、保険漢方の通導散と山本先生から伝授され改良を重ねた香杏舎の通導散処方はまったく異なります。
漢方は西洋医学とは異なった医療体系をもっており、「高血圧の薬」や「胃潰瘍の薬」といった具合に簡単に説明できる薬がありません。
同じように「通導散」も特定の疾患の漢方薬という訳ではなく、複数の生薬から成り立つ「通導散」という処方に、個々の病状や体質、癌の種類によって生薬を追加したり量を調整する「加減」を行って使用します。
この処方の「加減」は、保険漢方では行えず、自費診療で創薬を行っている香杏舎の強みのひとつです。
通導散加減の変遷
山本先生の基本処方は通導散合防風通聖散(導聖丸)であり、大黄は別包となっていて、この処方を香杏舎では20年かけて少しづつ進化させてきました。
- 甘草を処方から外す
- 甘草は味を良くする作用があり服用しやすくなるのですが、薬の効き目にブレーキをかける作用があるので処方から外しました。
煎じ薬であれば味に影響が出てしまいますが、味も匂いもほとんど感じない丸薬なので問題ありません。 - 芒硝を処方から外す
体内の毒素を排出しなければ元気になれず、便秘だと大腸の便汁が体の中に再吸収されて血を汚してしまいます。そのため下剤で腸をきれいにしなければ癌は治りません。
山本先生の処方には大黄に少し芒硝が入っていましたが、芒硝は急に便意をもよおす作用がありましたので、治療に影響が出ないことを確認して処方から外しました。
もちろん、便秘のひどい人には桃仁や大黄を入れた処方を行っています。- 牡丹皮の扱い
牡丹皮は乳汁分泌作用があるので、乳癌の人には牡丹皮を除いた
導聖丸去牡丹皮 を出してきました。しかし詳しく調べたところ、1日の投与量は0.5gにも満たないので、今は導聖丸から省く必要がないと判断しています。- 人参と蘇木
抗がん剤治療を始めると3~4日程度で酷い吐き気に襲われる人が多いようです。そういった場合に人参と黄耆の丸薬を追加することで吐き気を抑えて随分と楽にすることが出来ます。
また、蘇木は通導散に元々含まれていますが、通常よりも大量に追加することで痛みを消すことが出来ました。蘇木単味では鎮痛効果は低いのですが、導聖丸の中で使用すると非常に効果的で癌による痛みを抑えることがわかっています。
煎じ薬から丸薬へ
癌に対応する処方は生薬の分量が多く、最初は煎じ薬での対応を行っていました。
煎じ薬は匂いや味のせいで抗がん剤を投与されている患者さんの服用が厳しい状態でした。
また、煎じるのは手間がかかるうえに、味が悪くなるためしっかりと煎じてもらえないことが多く、処方した生薬の有効成分を必要十分に摂取してもらえないこともありました。
これでは折角の処方も効果が限られます。
それがわかっていても、抗がん処方の漢方を丸薬にするのは非常に手間がかかる点と、処方効果に影響を与えないかという懸念のためなかなか実現することが出来ませんでした。
試行錯誤を続け抗がん漢方の処方を丸薬にすることに成功し、2015年3月に丸薬での処方を開始しました。
生薬をそのまま漢方丸薬へ
最初は煎じ薬を煮詰めて乳糖を加え、乾燥させたものを粉末にして丸薬にするという手法をとっていましたが、これだと手間がかかり僅かな量しか作れなかったため、今は生薬を粉末にしたものを丸薬にしています。
生薬末には生薬の繊維が含まれていますが、それが生薬の効き目を悪くすることはありませんし、そのまま使用するので有効成分をすべて吸収できます。おまけに食物繊維が腸をタワシのように擦って便秘を解消するという作用まであります。
漢方丸薬3つのメリット
飲みやすい
煎じ薬に比べ何十倍も多く飲めます。
丸剤は味を完全に包み隠すことができますので、とても飲みやすくなっています。
効果が高い
生薬の末をそのまま飲むことになるので、少ない量で高い効果が得られます。
手間がかからない
煎じ薬のように煎じる手間が丸剤にはかかりません。携帯して外出先で服用するのにも便利です。
また、長期間の保存も可能です。
丸薬や漢方治療について
副作用について
漢方薬にも副作用やアレルギー反応が起こることがあります。有名なものに小柴胡湯や麻黄が挙げられます。
しかし、薬の効き目が温和な分だけ毒性による副作用も激しくなく、薬剤アレルギーも急激なショック症状を起こすほどではありません。
漢方に詳しい院長が患者さんの体質や体調を見極め処方を行いますので、生命を脅かすような危険は極めて低くなっています。
気になる方は診察時にご相談ください。
癌の痛みに効く
施術
オステオパシーというアメリカ発祥の治療があります。これは筋肉をほぐすマッサージとは異なり、骨格を治す治療になります。カイロプラクティックのように急速に力を加えて骨格を治すのではなく、ゆっくりと骨格を正常な場所に戻します。
このオステオパシーで施術を行うことで、抗がん剤治療の副作用や体の痛みが抑えられ、食欲も増して元気になったという症例がありました。
これは、オステオパシーで全身の骨格を整え、呼吸がしやすくなることで体が活性化し、モルヒネ同様の作用がある脳内のエンドルフィンの働きを強めているためと考えられます。また、骨格を整えることで背骨から出ている交感神経が活性化され、交感神経は交感神経節を介して副腎皮質に行っているので、そこからステロイドが分泌され痛みが和らいでいることも考えられます。
このように施術でも痛みが緩和されることがわかっています。
ただし、施術によるものは一時的な状況ですので、施術だけではなく漢方丸薬とあわせての治療を行っています。
よくある質問
よくある質問
Q
保険漢方や市販されている「通導散」で代用できませんか
A
保険漢方はエキス製剤なので、生薬の有効成分が煎じ薬よりも少なくなっています。癌治療に使用できるほどの有効成分は含まれていません。
また、保険漢方の通導散を大量に使用した場合、多少の効果はあると考えられます。しかし、市販の通導散は大黄と芒硝という下剤も入っていますので、二倍量使用したりすると、激しい下痢を起こすことが予想されます。
そもそもパッケージ化された通導散は、打撲や挫傷に効果があるように組まれている処方なので、加減なしには癌には効果が期待出来ません。
Q
半枝蓮(はんしれん)が癌に効くと聞きました。使用してもいいですか
A
確かに中国では半枝蓮が癌に効果があると言われていますが、香杏舎では今のところ使用する予定はありません。
何故なら、半枝蓮は健康食品に分類されていて大きな効用は期待出来ないからです。
生薬は誰でも処方が出来そうにみえますが、含有するアルカロイドなどから医師しか使えないもの、一般に販売してもいいものと明確に分類されています。
Q
漢方だけで治療を行いたいです
A
西洋医学的治療が行えない、と宣告されている場合はお引き受けしますが、そうでなければ西洋医学の治療も必ず併用してください。
西洋医学の治療を拒否すると病院では検査もしてもらえないばかりか、緩和ケアに回されてしまいます。
治すことを考えるのであれば、併用を強くお勧めします。
Q
本当に漢方が癌に効いているのですか
A
漢方薬が癌細胞を直接攻撃して治療を行うというよりは、体の免疫力を高めて癌を小さくする作用があると考えています。
西洋医学的治療を行うと副作用があることは知られていますが、漢方薬を併用することで副作用の吐き気や癌の痛みを抑え、食欲が出て食事が出来ることで体力もつきます。加えて免疫力も高くなるので、西洋医学治療にもっと楽に対応出来るでしょう。
これまで治療してきた症例もありますのでそちらでもご確認ください。
Q
食物アレルギーがありますが、漢方薬は問題ありませんか
A
香杏舎で使用する丸薬に対するアレルギーは心配ありません。アレルギーを起こしそうな生薬は最初から入れていませんし、これまでもアレルギーを起こした人はいません。
また、万が一起こってしまった場合でも、服用を止めればすぐに回復します。
Q
丸薬は加減して処方されるということですが、診察を受けたその日に受け取ることができますか
A
銀座のクリニックで受診された患者さんは、診察後に受け取ることが可能です。それ以外(遠隔診療等)では後日郵送いたします。
Q
薬はどれぐらいの期間飲み続けたらいいですか
A
癌治療は基本的に五年間の治療で再発を診断します。病院の検査で異常がなければ、数ヶ月様子を見てから、五年以内で治癒と判断することもあります。
Q
保険はききますか
A
保険診療は行っていません。自費診療のみとなりますので、保険漢方も処方していません。
保険漢方はエキス製剤で使用分量も決まっており、漢方治療で重要な「加減」が出来ず、癌のように難しい疾患には効果がありません。
患者さんの症状に合わせた細やかな処方を行うため、オリジナル丸薬を使用した自費診療となります。
治療症例
香杏舎銀座クリニック
がん治療症例
膵臓がん(63歳男性)
神戸大学病院で膵臓に癌が見つかり、余命2か月と言われました。4か月後、導聖丸と利膈湯の投与で癌が小さくなり、膵臓からその部分だけを核摘出することに成功しました。
今では西洋医学の抗がん剤は飲まずに私の丸薬だけで元気に過ごしていて、癌が発見された8か月後の今でも再発はありません。
大腸がん(46歳女性)
25年ほど前、築地の癌センターで大腸がんの腹膜転移で余命4ヶ月と言われました。当時は、抗がん丸薬は完成しておらず、癌には煎じ薬を使用していました。患者さんは子供が小さいので治りたい一心で煎じ薬を煮出した後の残りカスももう一度煎じて飲んでいたということです。そうすることで癌はなくなり、数年で治療は終えました。患者さんは今でも時々受診されますが、再発はしていません。
腎臓がん(80歳男性)
腎臓に癌があるけれど手術が出来ない所にあると言われたそうです。頸部リンパ節への転移もありました。病院で、「化学療法は効かないがやってみますか?」といわれたと言います。
ともかく西洋医学の治療も併用するように勧めました。
4か月後に癌が縮小しているといわれ、7か月後のMRIで癌は消えました。その後丸剤に変えて数か月が経った後、私は家族と相談して治療を中止しました。
上記のほか、癌治療や通導散に関する記事が「読み物」にも多数ございます。下記に一部ピックアップしますので、よろしければご一読ください。
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