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香杏舎ノート

第69回「テレビコマーシャル」

何十年か前、テレビコマーシャルは今ほど多くはなかった。番組の間に入るコマーシャルは15分ごと、1時間番組では3回、30分番組では途中に1回入るのが普通だった。 なぜ15分ごとなのか。それは人間の集中力が15分しかもたないからだと説明されてきた。集中力の落ちる15分目にコマーシャルを入れて番組提供の企業の宣伝をさせてもらう、そんな感じだった。

集中力

本当に人間の集中力が15分しかもたないかどうかは分からないが、考えてみると学校の授業は45分と15分の倍数なのは面白い。大学の講義は90分とその倍で、やはり15分の倍数だ。人間の集中力は15分毎に浅くなり、それを何回か繰り返すうちに休憩が必要となるらしい。そんなことから考えると昔の広告は人間の集中力を邪魔しない控えめなものだった。

それにひきかえ今のテレビコマーシャルはやたらと多い。正確に数えたことはないが5~10分毎に入ることもある。1時間の番組で6~7回も入るような番組さえある。 これだけ多いと番組を見た気がしない。ドラマではさすがにコマーシャルは少ないが、バラエティものは多いようだ。

一番困るコマーシャルは番組の盛り上がったところに入るタイプのものだ。クイズ番組ではクイズの答えはこれです、という直前に突然コマーシャルが入る。集中して視ているところに急に画面が変わってコマーシャルになるからとても白けた気分になる。
おまけにコマーシャルが終わるとコマーシャル前の番組内容がもう一度繰り返して放送されてから肝心の答えが出てくる。これを何度かやられると気分さえ悪くなってしまう。

興が乗ったところで水をさす

興が乗ったところで水をさすようなコマーシャルが作られ出したのはそんな前ではない。ここ4~5年のことではないだろうか。こういったコマーシャルが作られるようになったのには理由がある。テレビのスイッチがリモコンになったおかげで、コマーシャルの間に違うチャンネルに切り替えてしまう人が増えた。興味を盛り上げたところでコマーシャルを入れれば、テレビのスイッチを変えずに番組もコマーシャルも見るに違いない、そんな考えで作られているのだろう。作る側にはそういう意図があるにしても、こういうコマーシャルがテレビを視ている人によいはずもない。

テレビの害

テレビのもたらす悪影響については、いままで様々に取りざたされてきた。「テレビのせいで子供が本を読まなくなった」、「テレビの暴力シーンが子供たちを乱暴にした」など多くの意見が述べられてきた。だが、どれほど悪影響を及ぼしたかは分からなかったし、またよしんば悪影響を及ぼしたとしても、それを止める手段もなかった。

コマーシャル問題は今までいわれてきたテレビの害とは異なる側面を持っている。まず第一に水差しコマーシャルは人の集中力を明らかに落とすという点だ。 このことは学生時代、真面目に勉強したことのある人なら誰でもわかるはずだ。たとえば難解な外国語の原書を読むとき、どうしたら集中力を高めて飽きずに本を読んでいくか。どうしたら興味を持続できるのか、そんなことを考えながら努力を積み重ねてきたはずだ。集中力を欠いて机の前から逃げ出せば敗北しかないことを誰でも知っている。こういう経験があれば、水差しコマーシャルが[集中力を落とす訓練をしているようなものだ]ということがすぐに分かるはずだ。心理学の実験をして証明せずとも水差しコマーシャルは人の脳に悪影響を与えるのは間違いない。

さらに重要なことは、こういったコマーシャルの害をなくそうと思えば、いつでも止めることができることだ。「子供がテレビばかり見て本を読まなくなる」のを止めることは誰にもできなかった。でも水差しコマーシャルは、スポンサーがその気にさえなればいつでも止めることができるのだ。

私の対策

こういったコマーシャルに遭遇したらどうしたらいいのだろう。私の場合を説明しよう。私が好きな番組で骨董品の値段を当てる番組がある。いろんな骨董品が出てきて面白いのだが、値段を当てる前に必ず突然コマーシャルが入り、おまけにその数も多い。(実際に数えてみたところ番組が6回中断され、一回の中断に3種類ほどのコマーシャルが流れる。)まともに見ていると気分が悪くなり、イライラもするので、しかたなくビデオに番組を録画してコマーシャルを飛ばして見ることにしている。

私の感想

これだけ害のあるコマーシャルに誰も異を唱えないのは何故なのだろう。経済優先の時代だから言っても無駄と思っているのだろうか。大人はともかくとしてもこれから日本を背負う子供たちが[集中力を分散させる訓練をうけている現状]をどうして変えないのか不思議な気がする。

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