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香杏舎ノート

第192回「円形脱毛の実際の治療」

大学病院で円形脱毛外来をしているところがあるが、実施しているのはステロイドを用いたパルス療法(大量のステロイドを点滴で投与する)で、特別ユニークな治療をしているわけではない。毛が生えてもステロイドを止めれば抜けてしまう。やはり円形脱毛は難しい。

イメージ

木の幹にあたる血管の血流障害が起こると上の枝がすべて枯れてしまう。それを上から見ると円形に見える

私のところにくる患者さんは保険の漢方薬を投与されていることが多い。柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)、加味逍遙散(かみしょうようさん)、抑肝散(よくかんさん)、桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)などが投与されている。
最初の3つの処方は精神的なストレスを主眼に投与されているものと思われる。残りの桂枝茯苓丸は血流改善のためだろう。

円形脱毛は読んで字のごとく円形に毛が抜けるから血流の遮断により毛が抜けると考えられていた時期があった。そこで瘀血(おけつ)を取る薬【つまり血液の流れを良くする】の桂枝茯苓丸が投与されるようになったのではないかと思われる。

保険の漢方薬は効くのか?

しかしこういった薬が効いたためしはない。
そもそも円形脱毛のストレス説や血流阻害説は否定されているし、40年以上前から使われてきた保険漢方薬が効くなら臨床報告がされてもよさそうなものだ。

本当に効く漢方薬は病気と薬が結びついてくる。コムラ返りに芍薬甘草湯とか術後のマヒ性イレウスには大建中湯がいいといった具合に病気と薬が繋がってくるものだ。そういうことから考えても保険の漢方薬が円形脱毛に効くとは思えない。何十年も前、私はそういった類の保健漢方薬を使ったが効かなかった。それなのになぜ今でも投与されているのだろうか?多分、お医者さんも患者さんも藁にもすがる思いで漢方を使い、また飲んでみるのだろう。

病気を治そうとする場合、やはり西洋医学的な病態の考え方が大切だ。現在、円形脱毛は毛母細胞の周りにリンパ球の浸潤があることから自己免役疾患と考えられている。つまり自分の細胞を誤って自分のリンパ球が攻撃してしまう病気と考えられている。
そこで私はリウマチなどの自己免疫疾患に使う自作の薬を円形脱毛の患者さんに飲んでもらうことにした。すると良くなる人が出てきた。

そうしながら慢性炎症を治す自作の薬を足すとまた治る確率が高くなっていった。そうするうちに円形脱毛の患者さんの7割-8割くらいには効くと思えるようになってきた。

治りにくい円形脱毛とは?

円形脱毛が長く続いている患者さんはやはり治しにくい。頭だけではなく、眉毛、体毛も抜ける患者さんも治りにくい。一番難しいのは10歳以下の子供さんだ。
最近、順調に生えてきた髪の毛が何故か一瞬で抜けてしまう症例を経験した。10歳以上ではそういう現象は起こらないが子供さんは、まれにそういうことが起こる。

私の所には西洋医学では治らない、もしくは治りにくい患者さんしか来られない。円形脱毛もそういう病気の一つだから治すのは簡単ではない。そうなると病気を治すにはやはり患者さんと一緒に効きそうな生薬を試していくことになる。

今まで直してきた円形脱毛の症例はこちら…「漢方治療:円形脱毛症

何首烏(かしゅう)という生薬がある。
この薬を飲むと頭髪がカラスのように黒くなったという伝説があり、また実際に育毛剤にも配合されている。しかし、残念ながら何首烏は効かなかった。しかし、そういうことを繰り返すうちにだんだんと腕が上がってくる。最近治った症例を紹介しよう。

46歳 女性

1年ほど前から急に髪の毛が抜けだして、ほとんど全部抜けてしまった。
来院時、私はこの患者さんに私のところで良くなる確率は5割くらいだろうと説明した。5-6か月間、私の丸剤を飲んでも治らないようなら私の所では治らないだろうとも言った。

今まで治してきた薬の組み合わせではあまり治らないので、蘇木を足したり、地黄を増やしたりするうちに毛髪が生え始め1年かかったがすべて生えそろった。
患者さんも忍耐強く飲んでくれた。無論、すべての人がこのように上手くいくわけでないが、私の薬は毎日進化しているのだ。

症例写真

私が腕を上げられた理由

日本で煎じ薬を使っている先生は500人程度だと言われている。そういった専門の先生から「丸薬は煎じ薬と同じくらい効くのですか?」と質問されるたびに何を勉強しているのかと思う。中薬大辞典にはほとんどの生薬が、煎じ、粉末、丸薬として使えると書いてある。そういう知識が欠けているのだ。

そもそも煎じ薬には欠点がある。それは煎じ薬を煎じるという最終工程を患者に委ねている点だ。
忙しい患者さんが十分な水を使って時間をかけてエキスを抽出してくれるとは限らない。濃くなれば濃くなるほど煎じ薬は飲みにくくなり、抽出量の多い10-15倍の水で抽出するとなると、すごく時間がかかる。抽出条件の研究では成川一郎氏の「漢方の主張」に詳しく書かれているが、石膏を煎じても2%しか水に溶けないなど煎じには煎じる難しさがある。

煎じ薬を出す漢方医は毎日、1時間以上時間をかけて薬を煎じる患者さんがどのくらいいると考えたことがあるのだろうか?手間がかかり、飲むのがまずくて持ち運べない煎じ薬を出しても続けて飲んでくれる人は少ない。レトルトパックのように煎じ液をパックする機械もあるが、量が少なく煎じ時間も短い。

何首烏(かしゅう)丸私は煎じ薬も使っていた。だから利点も良く知っている。いいところはすぐに生薬を加減できるところだ。だがそこで容易に生薬を加減してしまうのだ。「漢方医として腕を上げる方法」にも書いたが、生薬一つ一つの効力を確かめる作業をしていないので、正確な加減ができないのだ。

私が腕を上げることができた最大の理由は丸薬を使用したことだ。煎じる手間がなく、味がしないこと、さらには持ち歩けるので多くの患者さんが続けて飲んでくれたからだ。

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