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香杏舎ノート

第186回「炭水化物抜きダイエット」

糖質はアレルギー疾患を悪くする

アトピーや花粉症は糖分の取りすぎで起こるので、糖質を制限して漢方薬で治療してやればよくなる。そんな理由から私も糖質を食べないようにしている。お菓子は無論のこと果物、ビール、焼き芋なども食べないし、基本的に間食はしない。

炭水化物のご飯やパン、うどんなども腹の中で分解されて糖質にはなるが、私の経験では炭水化物を制限しなくてもアトピーや花粉症が悪くなることはない。茶碗一杯で角砂糖15個分の糖分に変わるというが、炭水化物でアトピーは悪くならない。私の漢方薬を飲んでも良くならない人は甘いものを我慢できない人だ。

最近、炭水化物を糖質と考えてそれを抜くダイエット方法が流行っている。もともとの発信者は高雄病院の江部先生で、漢方医として知られている。
甘いものを我慢できずに食べる患者さんでも炭水化物を抜けば幾らかはましになるのではないか?そう思った。患者さんに勧める前に自分で軽い炭水化物抜きを実践してみることにした。

1ヵ月で7キロの減量

メタボリックイメージ

どんな健康法も過激にやるのは良くない。そこで夕食だけ炭水化物を抜くという軽めの方法で様子をみた。するとどんどん体重が減りだして1ヵ月で7キロ近く痩せたので驚いた。

腹が減れば肉を食べ、塩抜きのナッツ類を食べたので、空腹を覚えることもなかった。友人のブログに20キロ痩せたというのも本当だと思った。

痩せたからといって調子が悪いこともなく、かえって体が軽くなり疲れにくくなった。
私は解毒証という体質で、20歳ころから体重がまったく変わっていない。解毒証の人は中年太りをしない。そんな私の体重がこんなに急激に減るなんて、とても不思議な感じだった。私は甘いものを食べないので、こんなに効果があったのかもしれない。しかし急に痩せると筋肉も減ってしまうので、それ以上の炭水化物抜きをするのを止めた。

味覚の変化

炭水化物を減らして味覚変わるのを感じた。米は甘くて美味しい。もっと美味しくするには少しばかり塩辛いものと一緒に食べるのがいい。塩鮭、漬物と食べると、いっそう米の旨さが引き立つ。反対に米を止めるとおかずが塩辛くて食べられない。パンにも味がない。バターやジャムをつけると美味しくなる。基本的に炭水化物を食べるときは副菜の味を濃くしないとダメだ。そんなことから味覚に敏感になった。炭水化物は本来の味を分からなくしているように思える。

炭水化物の歴史的な影響

テオシント

トウモロコシの原種と云われるテオシント。
実があまりに少ない。
写真:筑波実験植物園HPより

炭水化物が主食になったのは原植物が品種改良で多くの実をつけるようになったからだ。米、麦、トウモロコシは原植物にくらべて驚くほどの豊富な実をつけるようになった。

ユバル・ハラリのサピエンス全史を読むと、小麦が人類を奴隷にしたと書いてある。狩猟や採取で生活していた時代は飢えに苦しんだかもしれないが、1日の労働時間は4時間ほどだったという。たくさん食料を集めても腐ってしまうからその日の空腹を満たすだけでいい。
米や小麦、トウモロコシが栽培され、農業が本格的に始まると、飢えの問題が解決しただけではなく、一気に収穫できるから多くの人を養うことができ、文明も発達するようになった。だが農耕をする人々は朝から晩まで働き、雨が降らなかったりすると、すぐに大飢饉がおこった。そこで人々はいつも天候を心配し、朝から晩まで働いて食料を備蓄するようになった。人間が小麦の奴隷になった瞬間でもあった。

ジャレド・ダイアモンドの本を読んでいると、今から1万年くらい前、トルコからギリシャ地方に住んでいた人々の平均身長は180センチあったが、農耕が始まってから身長は低くなり、現代でも1万年前の祖先の伸長を超えていないという。採取・狩猟時代のほうが多種多様な食物を食べていたからなのだろう。

江部先生の提唱した炭水化物を抜く食事は単にダイエットだけではなく、様々な方面からみても示唆に富んだものだと感じている。江部先生の考え方に反対する医者も多いようだが、私は江部先生のことを信頼している。
30年も前になるが、中医学専門の漢方医である江部先生は中医学の有効性を検証するために腕のある中医師を中国から招き,その医師に患者さんを診させてどれほど中医理論がすぐれているかを検証していた。そんな科学的な先生がいい加減なことを言うはずがない。

さてアトピーの患者さんの結果だが、炭水化物を制限してほしいと要請しても体重の減った患者さんはいなかった。そしてアトピーも良くはならなかった。体重が減らないくらいだから甘いものだけでなく、炭水化物も制限できていなかったに違いない。

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