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香杏舎ノート

第166回「再発した膀胱癌が漢方で消えた」

79歳の男性が診療を受けに来た。4か月前に表在性乳頭状膀胱癌が見つかり、内視鏡での手術を受けた。しかしまた癌が出来てきたので、1か月後に再手術をすることになった。だが手術をしても再発を繰り返すことが怖いので、漢方薬で再発を抑えたいとのことだった。

膀胱癌には2種類ある。表在性乳頭状膀胱癌浸潤性膀胱癌だ。
表在性乳頭状膀胱癌は膀胱の筋肉層に入り込むことがない、比較的良性の癌であり、内視鏡的に手術できる。だが手術をしても半数以上に再発がみられ、まれに進行癌になることもある厄介な癌でもある。

表在性乳頭状膀胱癌の模型図

右図は模型的に描いた表在性乳頭状膀胱癌の図だ。カリフラワー状の膀胱癌が膀胱表面から生えているのが分かる。癌の茎の部分は赤い色で示した膀胱の筋肉までには達していない。
患者さんだが、漢方を飲みだして1ヶ月、手術のために入院して内視鏡で調べてみると癌は跡形もなくなり、そのまま退院になった。

漢方を飲んで、たった1ヶ月で再発した癌が消失したのは初めての経験だった。薬は漢方の師である山本巌先生から伝授された通導散の加減だ。無論、この薬が効いて癌が無くなったかどうかは分からない。進行癌でも何万例かに1例は自然に消えることがあるからだ。

多くの症例を集めないと癌に漢方が効くとは言えない。そこは慎重であらねばならない。ただ、この患者さんの場合、再発だから自然に消えるとは考えにくい。

どんな漢方薬が癌に効くのか?

私は癌の治療の効果を上げたくていろんなことを調べている。漢方の古典の中から癌に効きそうな薬を探すこともある。乳岩(癌という言葉は使われていない)には十六味流気飲がいいと書かれていたりすると、その処方を分析してみたりする。

情報として一番役に立つのが患者さんの経験を聞くことだ。フコイダンを飲んでいました、シイタケエキス、アガリクス、クマザサなどなどいろんな経験を話してくれる。免疫リンパ療法などを受けてくる人もいる。こういった情報の中から価値のあるものを選び出すためには常識を働かすことが重要だ。

たとえばある施設が癌の治療に十全大補湯を通常の2倍使えばいいと言っているとの情報が患者さんからもたらされた。しかし30年以上前から保険で使われている薬が効くとは考えにくい。

ある癌専門の漢方医は半枝蓮(はんしれん)が効くという。確かに中国では半枝蓮が癌に効果があると言われているが、私は今のところ使うつもりはない。何故かというと、半枝蓮は健康食品に分類されているからだ。

生薬は誰でも処方できそうだが、含有するアルカロイドなどから医師しか使えない物、一般に販売していい物などに分かれている。健康食品として使えるものはいくら使っても安全なのだからあまり効きそうにはない。

通導散の加減は山本先生が師である中島先生より伝授された薬だ。中島先生の先生は森道伯先生、こういった先生が代々臨床の中で使いながら洗練してきた薬はやはりよく効く。癌の痛みが消えることが多いし、免疫をあげるからか放射線治療や化学療法に耐えられやすくなる。

通導散は保険にもある薬。だから十全大補湯じゃないけど効かないと思う人もいるだろう。だが、私の使っている通導散はそのものの処方ではなく、加減が多いので、通導散と呼べるかどうかの代物だ。薬を加減していくと、元の通導散とは言えないほどに変わってしまう。

では保険の通導散を大量に使用したら効くだろうか?
多分、ある程度は効くのだろうと思う。ただ市販の通導散は大黄と芒硝という下剤が入っているから、2倍量使ったりすると激しい下痢をしてしまう。もともと通導散は馬に蹴られたり、馬車に引かれたりした時の薬だから、それに効くように処方が組まれている。やはり加減なしには使えない。

抗癌作用のある丸薬を作り出せるようになって1年3カ月が過ぎた。最近、治療効果が上がっているのは、丸剤のおかげだと思う。服用しやすいし、どこでも飲めるから継続して飲めるのがその理由だと思う。

最近、大腸癌が肝臓転移した患者さんが来た。3つの転移のうちに2つは完全に消えてもう一つは瘢痕かどうかというところまで来た。もっと効く薬を作って行きたいと思う。

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